教育福島0033号(1978年(S53)08月)-031page

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習課題の二つのねらい(戦いの様子と元寇後の影響)をつかませ、学習後の概念形成の見通しをもたせた。更に学習計画時に収集分類した児童の資料をもとに、学習の手順と方法を明らかにした。

〔調べる段階〕−−小集団(資料の選択、活用〜対比、関連的読みとり訓練のため)で調べた結果と準備資料とを対比、関連させながら、集団戦法と火薬兵器を使う元軍に、不利な戦いを克服して戦いぬいたことや、その背景には「鎌倉武士」の気風があったことをとらえさせた。更に、元冠年表を併用し、二十三年間の戦争態勢と出費、収得のない勝利、武士の願い恩賞と不満、幕府の努力などを関連づけて、元寇は幕府崩壊の原因となっていくことに気づかせた。

〔まとめる段階、ひろめる段階〕−−学習課題に照合させて、学習をまとめさせたが、武家社会の形成課程での鎌倉幕府と鎌倉武士との関係にも留意させた。そのうえで、幕府崩壊の予想をもとに新しい時代に目を向けさせ、次時の学習課題を設定した。

 

六、考察と今後の課題

 

(一) 診断的評価によって明らかになった児童の実体を、目標分析表にどのように生かし、更に指導の実践をどのようにすればよいか。

(二) 指導のねらいと目標分析表が直接結びつくためには、どのようにすればよいか。

(三) 目標分析と行動目標と形成的評価の関係を明らかにする。

(四) いっせい指導の中で、形成的評価をする場合、どのようにすれば効率的か。

(五) 形成的評価によって、学習上のつまづきが明らかになったあとで、どのような手だてをとればよいか。

○フィードバックによる単線的な指導と別な手だてによる複線的指導のあり方。

(六) 形成的評価をする場合、どのような観点で評価すれば、つまづきを明確にとらえられるか。

 

表1 目標分析表 単元名(日本の歴史〜武士の世の中へ)第6学年

 

表1 目標分析表 単元名(日本の歴史〜武士の世の中へ)第6学年

 

表2 指導計画表 題材「武士の世の中へ」第6学年

 

表2 指導計画表 題材「武士の世の中へ」第6学年

 

 

 


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