教育福島0033号(1978年(S53)08月)-033page
に、委嘱している。
任期は二年、少年団体活動の経験者等八名に、公民館事業、関係機関事業とのなかで活動をおねがいしている。
2、遊び場開放事業
少年の健全な育成を図るため、児童の安全な遊び場として、当該小学校の校庭と体育館を、土曜日の午後と日曜日の一日を開放している。
五十三年度は五つの小学校を指定し、管理指導員を委嘱のうえ、健全なあそび、団体活動の促進をすすめている。
3、小さな善行賞表彰
少年に美しい心を育てるため、小さな善行賞表彰制度を設け、少年個人、少年団体の善行を顕彰している。
サイダー作りの実験
もちつき大会
対象は市内の在学少年及び団体とし、個人には賞状とバッチ、団体には賞状と盾を贈っている。
4、留守家庭児童会の設置
下校時に、保護者のいない留守家庭の、小学校一年から四年生までの児童を対象に、生活指導を行い、児童の健全育成を図る目標で、四小学校区に開設している。
児童会ごとに、二名あての指導員を委嘱し、子供の生活習慣の習得、社会性のかん養の指導に当たっている。
四、少年教育の当面する問題
(1) 少年教育の事業展開に当たって、教育機関としての児童文化センターと、各公民館との連けいについて明確化されていない。
(2) 地域少年会組織化に当たっては、小学校における校外子供会とのかかわり、区分が、未分化となっている地域もある。
(3) 健全な地域少年会活動をすすめるには、対象としての少年より、むしろ大人の組織である、育成会員の考え方に問題がある。
(4) 地域少年会活動が、スポーツ行事だけを計画し、年間にわたった文化活動、日常活動への取り組みがもたれてない。
(5) 少年会活動には、小学生の参加はみられるものの、中学生・高校生の参加は極端に少なく、社会全体の問題でもある。
少年リーダー研修会キャンピング
五、福島市少年教育の推進方策
(1) 地域少年会における、少年の指導を、集団活動をとおして充実していくとともに、地域ぐるみの、健全育成活動を推進するよう努める。
(2) 地域少年会の結成促進を図るため、育成会の結成を促進し、公民館地区ごとの、ブロック活動を推進するように努める。
(3) 目的少年団体の要請に応じながら、その育成助長を図るとともに、指導者の養成に努める。
(4) 小さな善行賞、留守家庭児童会、遊び場開放等について、ひろく少年教育の中に浸透するよう、その内容方法などについて、検討、改善を加えながらすすめる。
(5) 社会教育委員会議の答申内容を尊重して、地域における少年教育、全市を対象とした少年教育の取り扱いとかかわりについて、早急に改善をはかる。
以上、本市における少年教育の現状と課題について述べたが、更に今後の地域少年会活動のあり方を、少年教育研究協議会等において、全体的に改善されるように努力していくことが必要であると考えられる。
更に広報活動を促進しながら、少年教育関係者の関心、連けいのための意識が高められるよう努力していきたいと考えている。