教育福島0038号(1979年(S54)01月)-027page
の自覚を高める。
・青少年相互の交流によって孤立感を克服し、青少年の間に連帯感を育てる。
・青少年の持つ現実的な課題をみずからの力によって解決していくために必要な資料や場を提供する。
研修団体にあっては、青年の家のねらいを踏まえて、団体や研修生の実態の上に、より具体的なねらいをたてる必要がある。
(2) プログラム編成の基本的な考え方
1) プログラムの基本型は、青年の家の生活体系と研修団体等が主体的に組む研修内容からなると考えられる。
研修団体が組む研修内容は、講話的要素+活動的要素(野外活動等)+話合い的要素+奉仕的要素+自由交歓的要素という構成がふつうである。
2) 活動的要素を重視しながら、受動的なものよりも自己の意思を表明しなければならない場合があったり、個人の参加意識がはっきり生れるような積極的、能動的な性格のものの方が研修生の意識や行動の変化は強くなる。
(3) プログラム編成に当たって
1) 利用目的はいろいろあっても、規律正しい共同宿泊研修をすることによって、研修生同志の心のふれあいがじゅうぶんはかれるようなプログラムにしたい。
2) 単発的な思い出作りの行事として青年の家を利用するのではなく、研修団体の教育計画の一環として利用するという目的を明確に持つプログラムにしたい。
3) プログラムの内容とそのすすめ方については、研修生の実態に即するようにしたい。
4) 当所の施設・機能の特性を生かすことを配慮したプログラムにしたい。
(4) プログラム編成上の留意点
1) 効果的で変化に富み、魅力あるプログラムを組むことがたいせつである。
2) 心のふれあいやいろいろな人の生き方を学ばせるために、他団体との交歓を図りながら活動できるようなプログラムも考えてみる。
3) プログラムの作成には、研修生も参加させるようにする。
4) 引率指導者は、共通理解を図り、自分の団体の指導に放任的、傍観的にならないようにする。
プログラム例(表2参照)
四、終わりに
研修活動をより充実させるため、特に勤労青年にあっては、青年の家の職員の指導依頼を大いにとり入れることも一つの方法である。
今後、利用団体の増加と多様化に伴い、従来の研修内容に検討を加え、利用団体がより効果的な研修活動ができるよう施設設備の充実を図っていきたい。
海浜ゲーム すいかわり
松川浦でのキャンプファイヤー
表2 プログラム例
●在学青少年の例
●勤労青少年の例
{例1}
○ 参加者の構成 勤労青年、地域青年会、青年学級、青年教室
○ 研修のねらい 青年会活動のあり方を究明するとともに青年団体活動に必要な知識技能を習得し、会員相互の親睦を図る。
{例2}
○ 参加者の構成 勤労青年、青年グループ・サークル
○ 研修のねらい 次代をになう青年としての責任を認識させ、使命感、連帯感の高揚を図る。