教育福島0045号(1979年(S54)10月)-034page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

わがまちのしゃかいきょういく

 

市民のための図書館活動

 

市民のための図書館活動

会津若松市教育委員会

 

ふれたことでもあるので、重複するところは極力さけて述べることにする。

 

会津図書館については、本誌八月号の図書館コーナー「本県の公共図書館(2)」の中でふれたことでもあるので、重複するところは極力さけて述べることにする。

 

沿革

創立は明治三十七年。「戊辰ノ餘幣未タ全ク癒エス衆庶指導ノ道…(のために)…若松市ニ一大図書館設立シテ永ク我郷人材養成ノ資ニ供セント…」(図書館共立会趣意書)した、山川健次郎、柴四郎等を発起人とし、教育に会津発展の途を見出そうとした先人の努力によるものである。その後二度の移転を経て、現在の城東町二番三号に建設されたものである。

 

組織と利用

教育委員会の所管で、直接関連する社会教育課・公民館がある。職員は館長一 管理係五、資料係八、計十四名(有資格者七名)であるが、状況に応じ係をこえプロジェクトチーム的な編成をとることも多い。

一般・児童(含幼児)とも館外貸し出しは一人四冊まで十五日間、貸し出しはブラウン式により行っている。蔵書は、十二万四千七百三十八冊である。コピー及びマイクロフィルムプリントサービスはB4・四十円となっている。

貸し出し、レファレンスを除く活動の主なものは、文学講座、読書講座、林間子ども図書館、毎週日曜の読み聞かせの会、月一回の古文書講座が年間を通じ随時開催している。

開館は火曜から日曜の間、九時から五時まで月曜日休館である。前年度までは、休館日なし、土曜日午前中、日曜日四時までであったが、利用者、職員ともにじゅうぶん配慮した後、現行の体制をとることとした。その結果、開館日数の減にもかかわらず月間の貸し出し冊数は平均三十パーセント程度の伸びを示したことは、社会教育関連施設の開館日のあり方を示す指標となるものと考える。

 

資料の状況

公共図書館の活動の源泉は、図書資料にある。蔵書のうち一般九万千四十六冊(約二万冊開架)、こどものへや一万四千四百二十七冊(約一万二千冊開架)自動車文庫・貸し出し文庫一万九千二百六十八冊となっている。過去五年間の年間購入冊数と図書費の推移は表1のとおりで今年度は市民一人当たり九十七円となった。当館の特性の一つに郷土資料の収集があり、会津を中心に県内を範囲とし約八千点を収集し、民間史料を撮影したマイクロフィルム九十四巻と併せて、レファレンスの最も多い部分に対処しており、今年度は郷土資料目録を刊行した。新聞については昭和二十年前後からの中央三紙・県紙を中心に、明治以来の会津日報など地方紙を含め保存している。購入紙は十三紙、購入雑誌は二十五種である。

ほかに紙芝居、スライド等を利用に供しているが、視聴覚ライブラリーは公民館に付設している。

 

表1

表1

 

表2

表2

 

本館と自動車文庫

本館の館内利用は延べにして、約四万五千人、六万五千冊前後であるが 今日の中小公共図書館においては、まず“貸し出しをのばす”ことが命題とされ、図書館界の定説とされている。このようなことから、館外貸し出しを見ると、本館のみの貸し出し総数は年間

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。