教育福島0046号(1979年(S54)11月)-038page

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教育センターから

 

保健体育科の指導のあり方を求めて

 

一、はじめに

 

一、はじめに

 

体育、保健体育講座は、各分野の理論的研修と実践の理論的裏づけを持って効果的に学習指導を行うことができるように、時代の要求や、児童・生徒の実態に即した内容をとりあげて実施している。

今年度は、新学習指導要領の実施を目前にして、体育、保健体育の学習指導要領の改訂にともなう児童・生徒の運動欲求の充足、運動の必要と役割、生涯スポーツヘの確かな能力や態度の習得、体力つくりや健康管理の方法の習得など健康な国民づくりを求める時代の流れにふさわしい方向へ指導のあり方が変わろうとしている。

特に、小学校の「基本の運動」と「ゲーム」は、低・中学年の学習が、高学年から中学校、高等学校へと関連を深め、学習の効果を高めながら、やがて、社会人として、みずからの運動処方により健康管理ができ、明るく豊かな生活が営めることを目ざしてくふうされた領域である。

したがって、学校における体育、保健体育の指導においては、児童・生徒がみずから、運動をとおして健康管理のできる能力や態度が確かに身につけるようにしていかなければならない。

 

二、小学校体育講座

 

小学校体育講座は、表1のような日程、内容で実施した研修講座である。

 

表1 昭和54年度小学校体育講座

表1 昭和54年度小学校体育講座

 

一次研修、二次研修ともに「体育指導の科学性」「児童の発育・発達にともなう運動の必要と体育の役割」「学習指導計画の作成」を基調として研修目的の達成を図った。

一次研修においては、小学校の実践研究資料を駆使して

▽ 福大附属小教諭 関本征司先生

「授業目標の設定と子どもの実態」

▽ 水保小教頭 加藤哲夫先生

「授業過程の組み方と評価の位置づけ」

▽ 県南教育事務所指導主事 坂本迪郎先生

「教材研究のすすめ方」

二次研修においては

▽ 横浜国立大学教授 高田典衛先生

「教材研究のすすめ方」

一次、二次研修をとおして学習指導要領にかかわる内容を

保健体育課指導主事 高木清先生

二次研修における「授業研究」は、加藤哲夫先生を主担当者として、瀬上小学校(下山政一校長)の協力を得て同校教諭、山田容子先生に授業の提供をいただいた。他の内容については、所員が担当した。

研修は、三泊四日の宿泊研修であり直接、日常の学習指導に役立つと好評であった。

特に、授業における記録のとり方、記録の様式、授業分析の方法、発育・発達理論と体育の指導といった内容に関心が持たれた。

「予想していた以上に、先生がたに熱心に講義を聴いていただいて……。」

これは、休みもとらずに、二時間二十分の担当時間を消化された体育実践研究の第一人者高田典衛先生が講義を終えた後で話された言葉である。

研修された先生がたも深く感銘され好評であった。

また、宿泊研修については、計画された内容の他にも得るところが多く、次のような意見が出された。

「ゆったりとした生活の中に、施設を使った宿泊はとてもよかった。」

杉田小・松井博次先生

「他の地域の先生がたと情報交換が

 

 

 


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