教育福島0049号(1980年(S55)02月)-015page

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社 会

 

小学校

 

小学校

 

新学習指導要領の全面実施に当たり移行期の反省に基づき、新学習指導要領の趣旨が十分生かされるよう次の点に努力する。

その際、各学年の目標及び内容に照らして、単元、一単位時間の指導のねらいを明確にし、児童の経験や身近な社会、地域、国土の社会的事象の教材化を図り、児童の問題意識を喚起するとともに、観察、資料活用・表現活動を重視し、思考力を高めるよう配慮する。

 

一、児童の学習がゆとりをもってむりなく行われるような指導計画を作成する。

 

(一) 地域や学校の実態及び児童の発達段階を考慮して教材の配列や重点の置き方に工夫する。

(二) 観察、調査及び表現活動に要する時間やまとめ、評価の時間を予め配当し、適切に位置づける。

(三) 低学年においては、身近な社会的事象を重点的かつ具体的に観察し、効果的に表現する活動が十分行われるようにする。

(四) 中学年においては、地域における社会的事象を具体的に観察・調査し、効果的に表現したり、具体的な資料を活用して問題を解決する学習が十分行われるようにする。

(五) 高学年においては、教科書教材の取り扱いに軽重を加え、具体的事例を取り上げ、観察・調査し、基礎的資料を用いて問題を解決する学習が十分行われるようにする。

 

二、社会的事象のもつ意味を的確に把握し、授業を充実するための教材研究を一層深める。

 

(一) 各学年の目標、単元の目標及び内容の系統を明確にし、学習の適時性を考慮して教材を精選する。

(二) 教材のしくみを正しくとらえ、指導目標と地域及び児童の実態から具体的な指導内容の重点化を図る。

(三) 社会的事象を取り上げる観点を明らかにして教材化を図り、教材構成を工夫する。

(四) 小学校段階で育成すべき能力の系統を的確に把握し、育成する方法を具体化する。

(五) 新教材や低学年における合科的な指導の実践的研究を一層深める。

 

三、児童の学習意欲を喚起し、問題解決能力を高める。

 

(一) 教材の特質や児童の学習方法の習熟状況などを考慮して指導過程及び指導方法を工夫する。

(二) 児童自らが問題を発見し、その解決を図ることができるような学習課題の設定を工夫する。

(三) 問題解決のための手順、方法を学年段階に応じて指導する。

(四) 観察・調査及び資料を活用した学習のしかたを、問題解決過程を通して、具体的かつ重点的に指導する。

 

四、学習の評価を適切に行い、基礎的・基本的事項の定着に努める。

 

(一) 具体的に目標を設定し、指導過程における評価を適切に行い、追指導を確実に行う。

(二) 単元や一単位時間の中に作業的な学習や個別指導の機会と場を計画的に設けるとともに、終末や単元末における指導法を工夫し、まとめを効果的に行う。

(三) テストによる知識・理解面の評価に偏ることなく、能力や態度の評価の観点を明確にし、その方法を工夫する。

 

中学校

 

本年度は、新学習指導要領の移行最終年度であり、前年度の指導の反省に基づき、新学習指導要領の趣旨に添った移行措置が遺漏なく行われるよう次の点に努力する。

その際、省略、軽減事項の取り扱いや教科の基本的な構造と分野間の関連に留意し、全体として教科の目標が達成されるように配慮する。

 

一、小学校及び各分野間の関連に留意して指導計画を改善する。

 

(一) 学年段階を考慮して地理と歴史の指導内容の関連を図り、その学習の成果が公民的分野の学習に結びつくようにする。

(二) 観察や調査したことを報告書にまとめたり、地図や年表を作成するなどの作業的な学習及びまとめと評価の時間を予め配当し、多様な学習活動が展開されるようにする。

(三) 世界地理については、第二学年用の教科書を使用することを考慮にいれ、新学習指導要領の観点から指導目標や内容及び取り扱いの程度を十分検討し、第一学年のはじめに学習できるようにする。

(四) 昭和五十四年度及び五十五年度の入学生は、第二学年末までに歴史的

 

 

 


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