教育福島0049号(1980年(S55)02月)-016page

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分野の学習を終了できるようにする。

 

二、各分野間の関連を図り、授業を充実するための教材研究を一局深める。

 

(一) 教科の基本的構造と分野間の関連に留意して、生徒の立場から地域や国土の資料の教材化を図り、教材構成を工夫する。

(二) 新学習指導要領と教科書教材の関連及び教材のしくみを明らかにし、生徒の実態を考慮して指導内容の重点化を図る。

(三) 資料活用能力や思考力などを育成する方法を工夫する。

 

三、生徒の自主的な学習を重視し、間題解決能力を一月高める。

 

(一) 生徒自らが経験や資料をもとに学習課題を設定できるように導入段階の指導法を工夫する。

(二) 指導目標及び内容に応じて学習形態を工夫し、その形態における学習のしかたを指導する。

(三) 作業的な学習や教育機器の特性を生かして効果的に導入する。

 

四、学習の評価やまとめを適切に行い基礎的・基本的事項の定着を図る。

 

(一) 評価の観点や方法を明確にして、多面的に評価し、追指導を徹底する。

(二) 一単位時間や単元の終末段階に作業的な学習を取り入れるなどしてまとめを適切に行う。

(三) 社会的事象への関心の度合や諸事象を多面的に考察し公正に判断しようとする態度と能力を日常の観察や作品などを通して評価する。

 

高等学校

 

人間尊重の立場を基本として、社会における人間のあり方の思索を深め、社会と人間に関する基本的問題についての理解を図る。広い視野から社会生活の意義を考える能力や、国家・社会の一員としての自覚をもち、その発展に寄与する態度などの基礎を養う。このため、次の事項について更に努力することが望まれる。

一、指導計画の改善に努める。

 

(一) 社会科の目標と各科目の目標や内容を的確に把握し、科目間の関連を図るとともに、地域や学校の実態、生徒の能力・適性・進路等を考慮しながら、弾力性のある指導計画の作成に努める。

(二) 中学校との学習内容の関連に十分留意し、社会生活の諸問題に対して正しく対処する能力・態度・習慣の育成等が中・高一貫してなされるような指導計画の作成に努める。

(三) 生徒の学習到達の実態をふまえて指導計画を常に点検し、その再構成を含めて、計画と実施の一体化を図るように努める。

 

二、指導内容の精選・構造化を図る。

 

(一) 教材そのものの深い研究に努めるとともに、多様化した生徒の実態をふまえ、基礎的・基本的な内容を精選し、それらの相互関連に留意しながら、生徒の理解が容易になるように教材の構造化を図る。

(二) 生徒の思考過程を重視した学習をより有効にするために、教科書等に掲載されている写真、図版、統計等の活用について工夫し、更に生徒の学習に有効な資料を豊かに用意するように配慮する。

 

三、学習指導法の研究と授業の充実に努める。

 

(一) 能力・適性・進路等ますます多様化した生徒に対し、個別的な指導を重視しながら、生徒を積極的に学習に参加させる指導方法を工夫し、その実践に努める。

その際、生徒の興味や疑問をほりおこし、それを学習過程の中に位置づけ、集団の課題意識として組織しながら学習の深化、拡充を図るように努める。

(二) 精選された資料や教育機器などの活用により、学習内容に対する興味や意欲を喚起するとともに、学習過程における資料や教育機器などの活用場面を十分に工夫し、生徒の理解や思考が一層深まるような指導法の工夫に努力する。

 

四、学習評価の改善を図る。

 

(一) 知識・理解の評価のみに偏らず、日常生活における社会事象への関心の度合いや、考察の態度の評価にも留意し、学習活動を多面的に評価するように努める。

(二) 生徒の学習活動を常に観察して、目標達成の過程における評価を工夫し、各生徒の学習が適切に行われるように努める。

 

 

 

 

 


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