教育福島0049号(1980年(S55)02月)-017page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

算数・数学

 

小学校

 

小学校

 

新学習指導要領の趣旨を十分に理解するとともに、児童の発達段階に応じて、数学の基礎的な知識、技能を身につけさせ、「数学的な考え方」の育成が図られるよう、次の点について努力する。

 

一、算数の指導体系や各領域の関連を考慮し、児童の実感に即した指導計画を作成する。

 

(一) 個々の児童の現有学力の実態を的確に把握し、児童が学習しやすい適切な計画を作成する。

(二) 算数の指導体系や各領域のねらい・内容を的確に把握し、内容の取り扱いの程度、軽重、相互関連を考慮して、時間的にゆとりのある計画を作成する。

(三) 基礎的な知識の習得と技能の習熟や、操作的な活動を適切に取り入れることを重点において、計画を作成する。

 

二、個々の内容のねらいや取り扱いの程度を明確にとらえ、指導内容の統合及び重点化を図り、教材を精選して、指導の効果をあげる。

 

(一) 算数科の目標、学年の目標、単元等の目標を明確におさえ、指導内容を重点化するとともに、指導内容がどう発展していくものなのかを的確に把握し、それに合わせて教材を配列する。

(二) 低学年では、具体的な生活経験の中から、数・量・図形の概念を、操作活動等を通して理解させ、しだいに数学的な見方が身につくように指導する。

中学年では、数範囲の拡大とあいまって、法則や原理的なものへの関心を高め、物事を筋道をたてて考えることができるように指導する。

高学年では、これまでに学習したことをもとにして、より高い観点からまとめたり、実際の場に能率よく活用したりすることができるように指導する。

(三) 「集合」及び「関数」的な見方、考え方については、有効適切な場において十分活用し、全学年を通して継続的、発展的に行われるよう指導する。

 

三、基礎的な知識の習得や技能の習熟と「数学的な考え方」の育成との調和を図る。

 

(一) 基礎的な知識の習得や技能の習熟に当たっては、過程を大切にしながら、繰り返し指導し、定着を図るようにする。

特に、計算、作図、実測、分類整理などの活動を重視する。

(二) 既有の経験や知識・技能を新しく学習しようとするものに適用、発展させることができるよう、関連的な取り扱いに努める。

(三) 数学的な用語や記号を正しく用いて、事がらを簡潔にまとめたり、抽象化や一般化したりすることができるようにする。

 

四、学習指導の改善を図り、学習意欲を高めるとともに、学習を一層効果的にする。

 

(一) 個人思考と集団思考の関係を配慮しながらも、児童が自力で問題を解決する喜びを味わうことができるような学習指導を工夫する。

(二) 児童の学力の程度に応じた学習目標を設定し、児童自身が学習の成果を知ることにより、積極的、意欲的に取り組むことができるような学習指導法を工夫する。

(三) 学習形態、教育機器の活用、資料の提示等を工夫し、更に、個に即した適切な指導助言をすることにより、算数に対する興味、関心を高める。

 

四 教材研究を深めるとともに、教科書を効果的に活用し、指導の効果をあげる。

 

中学校

 

数学の基礎的な知識、技能を身につけさせ、それらを的確かつ能率的に活用し、「数学的な考え方」の育成が図られるよう、次の点について努力する。

なお、新学習指導要領の趣旨の理解を深め、移行措置に遺漏のないよう、指導計画の作成及び学習指導には特に留意する。

 

一、数学の指導体系や各領域の関連を考慮し、生徒の実態に即した指導計画に改善する。

 

(一) 個々の生徒の現有学力の実態を、的確に把握し、生徒が学習しやすい適切な計画に改善する。

(二) 数学の指導体系や各領域のねらい内容を的確に把握し、内容の取り扱いの程度、軽重、相互関連を考慮して、時間的にゆとりのある計画に改善する。

(三) 数量や図形に関する基礎的な概念

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。