教育福島0049号(1980年(S55)02月)-035page
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特別活動
各教科以外の教育活動
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小・中学校
特別活動は、各教科や道徳に比べ、学校や教師の創意や工夫をはたらかせる余地の広い教育活動である。
各学校においては、特別活動のもつ教育的意義や価値を正しく認識し、自校の教育目標の達成を目指しながら、実態に即して特色のある教育活動がなされるよう工夫する必要がある。
特に、児童生徒の自主的、実践的な集団活動を助長するよう、「なすことによって学ぶ教育活動」を中心に、指導計画及び指導方法の改善が望まれる。
また、特別活動は、その教育活動としての特質から、各教科や道徳と密接な関連をもっているので、特別活動の目標を達成し、ひいては学校の教育目標をより具現化していくため、他領域との関連を十分図って指導に当たっていくことが大切である。
なお、移行期間最終年度に当たる中学校の特別活動の指導については、新学習指導要領の内容を更に研究し、その趣旨に添うとともに、移行措置に従って指導計画を改善し、地域や学校の実態に即して効果的に教育活動を展開するよう努めなければならない。
一、集団活動をより充実させるため、実態に即した創意のある指導計画に改善する。
(一) 新学習指導要領「特別活動」の理解を深め、計画作成のための基本的態度を明確にするとともに、地域や学校、児童生徒の実態に即し、学校の教育目標の達成を目指した特色のにじみ出た計画となるよう工夫する。
(二) 各内容ごとの指導計画の作成に当たっては、「なすことによって学ぶ実践活動」を基本として、活動のねらいや方法を実態に即して具体的におさえるよう努める。
(三) 各内容の特質の理解を更に深めるとともに、内容相互の関連を図り、それぞれの計画の充実に努める。
(四) 施設・設備の充実を図るとともに現有施設設備を総点検し、それらの積極的な活用が更になされるよう、計画の段階で工夫する。
二、児童生徒による自主的、実践的な活動がより充実するよう、指導法の改善に努める。
(一) 児童生徒と教師、児童生徒相互の人間的な触れ合いを深め、望ましい集団形成に努める。
(二) 児童生徒が、自主的、実践的活動に自信をもって意欲的に取り組めるよう、「励ます」「育てる」指導に努める。
三、各内容ごとの重点
◇ 児童・生徒活動
(一) 学級会活動においては、話し合い活動にかたよることなく、学級会の具体的な諸問題に取り組ませ、実践を通して解決を図るよう援助する。
係活動については、児童生徒が必要とする係を設定し、各自が分担した活動を通して責任を果たす喜びを体験できるようにする。
(二) 児童会・生徒会活動においては、学校生活上の諸問題について、児童生徒自らに気づかせ、考え、解決させていくような自発的、自治的な実践活動を助長するよう援助する。
特に、自治的活動については、児童生徒にまかせることが可能なものを明確にし、条件の整備に努める。
(三) クラブ活動については、教育的価値について十分考慮するとともに、互いに助け合い、友情を深める活動にし、個々の児童生徒の趣味や特技を一層育てるよう努める。
なお、事故の防止には、特に留意する。
◇学校行事
(一) 行事の計画においては、ねらいや内容及び時期等について十分吟味し精選するとともに、各行事の事前及び事後の指導や運営の方法等を改善し、児童生徒に意欲的な参加をさせ学校生活がより豊かな充実したものになるよう工夫する。
また、健康・安全については、特に配慮する。
(二) 児童会・生徒会活動などとの関連を図りながら、自主的な協力の気風を養うよう努める。
◇学級指導
(一) 児童生徒の心身の健康や安全、健全な生活態度の育成を図るため、生徒指導との関連を密にして、具体的な資料や事例を通して組織的、発展的な指導をすすめる。
(二) 学級経営との関連を十分に図るとともに、個々の児童生徒に対する指導の徹底がなされるよう努める。
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