教育福島0051号(1980年(S55)06月)-048page
ぼくの学校わたしの学校
福島県立会津工業高等学校本郷分校
実習室にて
校舎前景
二年
渡部宏美
わたしの学校は、陶磁器で知られる大沼郡本郷町にあります。
この町は、十六世紀に会津藩主蒲生氏郷公によって開かれてから代々の藩主が殖産政策の一つとして重視したので窯業のさかんな町として栄えてきました。この歴史的背景の中で、明治二十八年に「本郷窯業徒弟学校」が創立され、その後、町立陶器徒弟学校と改名しました。明治三十七年会津工業学校の開設にともない合併吸収されました。しかし、昭和二十六年会津第二高等学校本郷分校となり、昭和四十三年四月には現在の独立校舎をもち、翌年四月、会津工業高等学校本郷分校と改称され、一時は車輛整備科ができましたが、現在では窯業科だけおかれています。
昭和五十五年度の生徒総数は、五十三名で、そのうち女子が十名です。
全部の生徒が町の工場に勤めています。朝八時半から午後四時までの勤務をおえてから学校に来ます。
雨の降る日、風の強い日、ことにふぶきの日などには、「学校を休めたらなあ」などと考えることもありますが先輩の中には四年間に一日も休まず通学した人もいるので、負けまいと努力しています。
学校の努力目標は
・勤労学生に希望と勇気を与え、個性豊かな人間形成に努める
(一)学力の向上
(二)しつけ教育 とあります。
この目標の達成のために、先生がたは教育の指導法ことに、わたしたち一人一人をどのように指導していくかなど研究されています。更に、正しい言葉づかい、礼儀などについても、きびしく指導されます。
毎年行われる定通大会にむけての練習は、夜の十時ころまでも行いますが、少人数でも他校に負けまいとがんばっています。昨年は卓球が、全国大会にまで出場しました。
今年度は、三年に一度の「会工祭」に当たり、これから、すばらしい作品をつくって皆さまに始めにかけたいとはりきっています。とにかく楽しく、意義のある学校生活を送りたいと考えています。