教育福島0052号(1980年(S55)07月)-011page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
(二)学校、保護者の実態と生徒への期待の内容をあきらかにする。
(三)実態に基づき指導法の検討と実践を推進する。
(四)実践の結果の評価
を骨子とする「本校生の意識と実態を踏まえての指導」に決定した。
三 研究の経過
研究は第一年次は諸種の調査を中心に前記のねらいを達成するため、従来は、HRTが個別指導等の資料としていた悩みの調査その他の調査を実施し結果を全校的視野のもとに分析し、学業、進路に対する意識の発達と適応力の増強を図ろうとするものである。
研究推進委員会を十四名で組織し
1)悩みの調査係
2)進路意識の調査係
3)余暇利用の調査係
4)総 括 係
とした。なお第二年次は研究推進委員会の分担を再編成して実践的研究に対応できる組織にしていく予定である。
四 研究概要(第一年次)
◇基礎資料の収集と問題点の要約
1 悩みの調査
(1) 学業の問題
「悩み」として集中した項目は学業に関するものである。学力不振者は学習に対する関心はあるが意志が弱く根気がなく、短絡的発想が多い。これらの生徒に対して教師がいかに対処すべきかが探求されなければならない。
(2) 家庭の問題
家族との対話は八〇%以上の者が「ある」と答えているが、そのわりには日常の基本的な生活態度や進路意識が育っていない。しつけ教育・家庭教育が十分に機能していないことが学力の面にも影響を与えている。
「家出」したいと思うことのある生徒は二八・六%、「親と意見が衝突することがある」が三七・九%あり、今後の指導、保護者への援助の手がかりとなろう。
(3) 友人の問題
友人がほしい(一七・九%)、高校生活の中での友情の渇望、異性との交友の希求の大きさを示す。
(4) 身体・性格の問題
集中力、忍耐力の欠如、依頼心の強さ等は予想されていたことであるが高率の答が出ている。
(5) 生活態度(生き方、人生観を含む)
余暇の利用、矛盾感、出生への疑問等、悩みが表出されているが自己をみつめ、思考を深めることが少ない。
(6) 将来の問題
・成績が悪いので就職、進学が不安
・職業適性が不明
・趣味、特技を生かした職業が見つかるかどうかが心配
などに集中、学力の向上、進路指導の充実が要請されている。
(7) 学校及び教師に関する問題
依頼心の強弱は別として教師との心を開いた話し合いの場を望み、しかも果たされないもどかしさを持っている。実態の解明が必要。
2 余暇についての調査(%)
1)学習意欲
![]()
2)帰宅時間
![]()
3)帰宅後すぐやること
![]()
4)夕食後6 30〜8 30何をしているか
![]()
5)一日平均の学習時間
![]()
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |