教育福島0052号(1980年(S55)07月)-010page

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る浄化運動について協力を求めた。(東石支部、石川・棚倉地区、須賀川支部)

8 「在学青少年健全育成協力店」を指定して、協力店の表示ポスターの揚示によって、日常の営業面で健全育成に配慮してくれるよう協力を求めた。(田村支部)

9 村内の商店に対して、特にシンナー、ボンド、ラバーセメント、たばこなどの未成年者への販売について自粛の呼びかけを行った。(白河支部、西郷地区)

(四) 健全育成活動の推進

1 生徒の善行をたたえるための「善行表彰制度」を設け、健全育成の積極的な方向づけをした。(郡山、東石支部)

2 親と子のふれあいの場をつくり、地域全体の親と子、親同士、生徒相互の交流を深めるため、「親子座談会」「親子球技大会」を開催した。球技大会は、ソフトボール(男子)バレーボール(女子)の二種目で、地区内各部落ごとに一チームをつくり、部落対抗試合を行った。大会当日は村ぐるみ、高校生と保護者が一体となって、楽しく、なごやかな雰囲気の中で懸命に勝敗をかけて競技する姿がみられて本当に有意義だった、と好評。(白河支部、失吹・泉崎・大信・西郷地区)

3 磐越東線各駅の自転草置場を調査し、不備な駅に対して町当局とともに、設置について働きかけを行った。(田村支部)

4 地区内高校生の意識調査を実施して、その結果を分析、検討、保護委員会としての対応を考え、特に奉仕活動の実践について具体策を検討した。(郡山支部、富久山地区)

(五) その他の活動として

1 このほど、保護委員としての身分の証明と、結束を図る意味から、県南高等学校保護委員会記章(バッヂ)を制定した。(昭和五十五年度から採用)

2 保護委員会制度についての趣旨、目的、組織、事業、経費などを説明した印刷物を新入生の父兄全員に配布して理解を図っている。(東石、白河支部)

二 保護委員会活動の今後の展望

(一) 聞く会から考える会へ、そして動く会ヘ

地域の高校生の動向についての実態を認識すると同時に問題の背景を考え、対応(動く)できる段階にある。今後はこれまで以上に動く育成活動に視点をおいた継続的な実践活動の推進を期待したい。

(二) 地域ぐるみの生徒指導を志向した活動の推進を

市町村の関係機関、団体などとの連携で組織化が進んでいるところとして、郡山支部はもちろん、白河支部西郷地区、表郷地区、東地区、東石支部棚倉地区、石川地区古殿方部、があげられるが、各地区とも健全育成の輪を広げる努力を望みたい。

郡山支部を中心に、地域に密着した活動を推進するために、組織を細分して、すべての親が参加すする保護委員会をめざす動きが芽生えてきた。時間をかけて地域活動が推進されるよう期待したい。

(三) 学校と保護委員会の調和ある指導活動の推進を

日ごろ、学校の指導方針などの理解につとめて連絡を密にし、保護委員会と学校の調和ある指導活動を展開することが大切である。また、学校PTAと保護委員会とのかかわりについては、学校や単位PTAのいわば「点」の生徒指導に対して、地域におけるすべての学校のあらゆる生徒を対象とした「面」の組織活動としての保護委員会は、最近の生徒の生活行動の広域化や、同一中学校出身者が複数の高校にまたがっての非行傾向などから見て時宜を得た組織として、その果たす役割は大きい。したがって「点」と「面」の充実を図る意味から表裏一体の関係が望まれる。

県南高等学校保護委員会は、その果たす役割を理解し、使命感をもって、福島県保護委員会の先導的な活動を展開しているというよう。今後とも青少年の健全育成に、大人のみる目を広げていく方向での活動の積み上げが期待される。

本校生の意識と実態を踏まえての指導

一 浪江高校について

県立浪江高校は女子のみ十五学級の中規模普通高校である。生徒の学力、及び目的意識にはかなり大きな較差が見られる。保護者の職業は農業が約四三%、会社員一六%、その他である。人口は減少傾向にあるが、電源開発地域として風俗の都会化の風潮が生徒の日常生活に大きな影響を与えている。部活動は活発で運動、学芸、JRC、家庭クラブを中心に好成績を挙げている。通常の部活動人口は三五%となっている。

昭和五十四年度における進路希望を見ると全体で

進学   五八・九%

就職   三七・三%

家事    三・二%

其の他   〇・四%  である。

二 研究主題の設定について

生徒指導研究校の指定を受けた機会に、今後更に実践を深め継続して生徒指導を充実、前進させるよう、

(一)生徒の実態を把握し、その要請するところを解明する。

 

 

 


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