教育福島0052号(1980年(S55)07月)-034page

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まちからむらからこんにちは

 

成人大学講座を顧みて

 

福島県立白河実業高等学校

 

昨年、本校において実施した県教育委員会主催の、昭和五十四年度成人大学講座の実態を紹介する。

この講座の県の要項は、次のとおりである。

一 目的

県内の高等学校、短期大学、大学などの専門的教育機能を活用して、地域の成人層の文化的欲求の高まりに対応する一般的教養又は専門的知識、技術に関する学習の拡充に資することを目的とする。

二 実施方法及び内容

(1)実施の期間

昭和五十四年八月〜昭和五十五年二月

(2)講座の受講者、学習時間

県内七講座とし、各講座とも次のとおりとする。

1)受講者 成 人

2)受講者数 おおむね四十名

3)学習時間数 二十四時間以上

(3)運営委員会

講座の運営を円滑にし、効果を高めるために、開設校、関係市町村教委、所轄教育事務所長の協議によって、運営委員会を組織し、運営に当たる。

(4)講師、助言者

開設校の教職員及び開設校以外の適任者を講師とする。

(5)講座の学習内容

地域の特性や受講者の求める学習課題及び開設校の施設設備、教職員の状況を考慮し、運営委員会の協議により、講座の学習計画表を作成する。

成人大学講座を開催するに当たり最初に、最も頭を悩ます問題は、いかにして受講生を集め、しかも二十四時間の長い間受講させるかということであった。

幸い本校の同窓会内に若手の農業自営者で組織している自営者研究会があり、この会は活動が非常に活発で何事に対しても意欲的である。五月に講座開設を決定した後、同会に内々このことに関して話を通じておき、他方この講座を成功のうちに終わるよう努力すべく校内において話し合いをし準備を進めた。七月に自営者研究会の役員会を開き、今年度の今後の事業をどう進めるかに当たり、この講座開設について具体的に話を進めた。この結果、講座の目的の中の専門的知識技術に関する学習をしよう、そしてその具体的内容は、受講生数、学習時間などから検討し、可能なのはなにかと協議した。この席でやはり兼業農家が多く、遊んでいるものはない。一日でも現金収入を得ようとしている。

このようなときに期間が約一週間になると思われる間約四十名の受講生をどのようにして集めるかということであった。協議の結果、身近かなもので実益のあるものを内容として開講してはということになり、運営委員会の結果を待って開講の準備を進めようということになった。

十一月十六日本校において成人大学講座第一回運営委員会を開催、運営委員については、前もって電話連絡にて内諾を得その後正式に委嘱をし、

白河市社教課長 八田部良夫

白河市公民館長 鈴木美男

白河市農協組合長 水野谷重太郎

県南教育事務所社教主事 江原靖男

西白河農業改良普及所長 中島蔵光

白河実業高校自営者研究会長 関谷亮一

 

あいさつする塩田校長(開講式)

 

あいさつする塩田校長(開講式)

 

 

 


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