教育福島0054号(1980年(S55)09月)-051page

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県指定重要有形民俗文化財

絵馬 田村将軍蝦夷退治図 一面

 

『田村将軍蝦夷退治図』は横二メートルに及ぶ県北最大の長方形の大絵馬である。煤により朽損褪色があるが剥落は少ない。

下方に水辺が図示され、画面の大部分は騎馬武者が賊と決闘を交えている合戦絵図で、上部中央に飛雲にのる仏菩薩が見える。観音菩薩の加護により田村麻呂将軍が蝦夷退治をしたという観官御利益縁起図である。「奉納御室前 諸願成就所久保政信敬白」、「元祿十六年霜月」(一七〇三)の願文款識があり、右下方に筆者名が見えるが明らかでない。

 

寸法 縦百五十センチメートル、横二百センチメートル

 

寸法 縦百五十センチメートル、横二百センチメートル

 

所有者 観音寺

所在地 伊達郡桑折町大字万正寺字坂町二十番地

 

あとがき

 

は、異称長月。九夏・九暑を経て九秋の候といいたいところだが、今年は冷夏。

 

〇 九月。陰暦九月は、異称長月。九夏・九暑を経て九秋の候といいたいところだが、今年は冷夏。

 

○ そもそも九は、人がひじを曲げた象形。ひじが曲がってつかえるところから、数の九は、一から数えて九でつかえて進めず、折り返すことを意味するそうだ。

 

○ 児童生徒の九月の折り返しが、うまくいくように祈りたい。

 

○ また、九に人が関係すると仇。心を一つに引き締めて合わせる意がある。教師と子供との心のふれあい−−教師は子供にとってのキューピッドであって欲しいといったら叱られるだろうか。

 

○ きゆう(机右)の銘、「燈火親しむべし」は、韓愈の古くて新しい言。秋の夜長に、映像を離れて、ゆっくりと文字をひろってみたいものである。きゆう(杞憂)のない明日の糧のために。(ひ)

 

 

 


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