教育福島0055号(1980年(S55)10月)-051page

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県指定史跡 悪戸古墳群

 

国鉄水郡線野木沢駅の西北一キロメートル、阿武隈川に近い東岸に、南北にのびる丘陵があり、その北端の西斜面、ゆるい傾斜地に九基の円墳が分布する。以前は十一基からなったもので、二基は消滅し、二基は道路工事により半分破壊されている。残る七基は、径約十五〜十八メートル前後で、封土は、上部平坦に近く一・五〜三メートルで低く、周湟も確認でき、なかには、石室が一部露出したものもある。このうち一号墳は、最高地に位置する民家の背後にあって既に開口しているが、推定径は十八〜二〇メートル前後で、高さは約三メートルである。

このように本古墳群は、傾斜地斜面にある十一基の円墳からなる群集墳で、一号墳石室は巨大な花崗岩からなり、六メートルを越える玄室は、東北地方の横穴式、石室では、最大規模に属し、更に袖無型の型態は、初期の横穴式石室とみられる。年代を示す母上品は失われているが、七世紀初頭に位置づけられよう。

県南地方の阿武隈川流域には、谷中一号墳のように本古墳に類するものがあり当地方の代表的な後期古墳である。

近くに、同期の住居跡である中悪戸遺跡が存在し、約五百メートル北には採石場とみられる丘陵があって、その一部にある巨大な立石は、祭祀遺跡と想定されるもので、石川地方の古代史を解明する重要な遺跡として、学術的な価値がある。

 

所有者 佐藤友重 近内廣志 二瓶忠重

 

所有者 佐藤友重 近内廣志 二瓶忠重

所在地 石川町大字中野字悪戸二三九−三

(合計五、六三四平方メートル)

 

あとがき

 

○ 秋。天高くして気清し(文選)。

 

○ 秋。天高くして気清し(文選)。

 

○ 秋。秋の七草。瞿麦、蘭草、葛、芒、萩、女郎花、桔梗(朝顔)。

 

○ 秋。秋落ちということばがある。秋になって稲の成育が期待できずに、収穫が減ることをいう。秋劣りなどともいったりする。

 

○ ところで、子供にだけは、秋落ちや秋劣りを感じさせないで、文字どおり「天高く馬肥ゆる」といきたいものである。

 

○ そのためには、教師自身が心のめをもって、一人一人の児童生徒が持っている「よさ」を発見し、更に、大きく伸ばしてやることが大切なことではないだろうか。

 

○ 未来に翔く子らのために。(ひ)

 

 

 


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