教育福島0056号(1980年(S55)11月)-018page
に再計算を行うこととされており、昭和五十四年度の財源再計算の結果、新しい財源率が決定され、昭和五十五年一月から実施された。
この財源再計算に当たっての組合員最大の関心は、掛金の引上げであるが千分の五の引上げに止められた。
何れにしても公務員の給与のベースアップによる年金額の増大と既裁定年金額の増額改定によって、年々生ずる巨額の不足財源を誰が、いつ、どのように負担するかについて、今後とも問題が残されている。
(三) 昭和五十五年度の改善
昭和五十五年度の年金の額の改定は第九十一国会で可決成立し、五月三十一日公布されたが主な改正点は次のとおりである。
1) 既裁定年金額の引上げ
ア 退職年金等の額の引上げ
イ 最低保障額の引上げ
2) 退職年金の多額所得停止基準の改正
3) 掛金及び給付額の算定基礎となる給料の最高限度の引上げ等であるが、このほか、厚生年金保険法の改正案に準じて措置する必要がある。通年退職金及び年金額計算の際の「通年方式」の場合の定額部分の引上げ等については厚生年金保険法の改正案が廃案になったことに伴い廃案になったが、次期国会にあらためて原案どおり提案される見込みである。
財団法人
福島県教職員互助会
一 はじめに
本会は、昭和二十八年四月一日任意団体として発足し、昭和三十一年九月二十九日、職員の互助団体に関する条例に基づく団体となり、教職員の生活の安定と福祉の向上をめざしてきた。
更に、昭和四十七年七月一日には民法第三十四条に基づく財団法人となる等その変遷を経て、ここ二十八年にわたり本県教職員並びにその家族の福祉の向上に寄与してきている。
二 昭和五十四年度収支決算
昭和五十四年度事業収入は、九億六千五百九十一八七千五百十九円、事業支出が、七億七千五百四十六万六千三百五十円で当期剰余金は、一億九千四十五万千百六十九円と、順調な成果を得ることができた。
剰余金処分については、退会金給付に充当する財源として積立すべき責任準備金、一億六千五百三万七百二十一円、医療費改訂等を予想し、給付費用として次期に、二千五百四十二万四百八円を繰り越した。
収支内訳は、表12のとおりである。
また、会員の福祉向上を図るため、各種貸付事業を行っているが、実績は表13のとおりである。
三 昭和五十五年度終始予算
昭和五十五年度は、会員掛金率(表14)を据え置き、県補助金(会員一人当たり三千五百円)は、前年度対比で四百円アップ、増加率十二・九パーセントとなったが、次年度も増額確保に努力することにし、金額短期会計の財源に充当し、表15の事業計画を図った。
表12 昭和54年度収支決算状況
収入の部 (単位:円)
種別 金額 割合 備考 会員掛金 760,768,421 78.76 1人当たり37.045円 県補助金 61,963,000 6.42 1人当たり3,617円 事務費負担金 771,900 0.08 参加費 1,518,500 0.15 利息及び配当金 97,302,829 10.07 雑収入 775,100 0.09 貸付金利息 42,145,269 4.36 駐車場収入 672,500 0.07 計 965,917,519 100.00 支出の部
種別 金額 割合 備考 短期給付 341,752,809 44.08 1人当たり16,640円 事務費 76,069,109 9.81 公益事業 2,346,773 0.30 厚生給付 105,364,500 13.59 厚生事業 103,442,730 13.34 宿泊事業 9,779,990 1.26 支払利息 44,338,439 5.71 長期給付 92,372,000 11.91 1人当たり44,980円 計 775,466,350 100.00
表13 貸付事業実績 (単位:円)
貸付種別 件数 貸付額 生活資金貸付金 2,755件 491,618,136 大学入学準備貸付金 184 15,950,734 海外研修旅行貸付金 116 19,415,753 物資購入資金貸付金 122 10,175,040 奨学資金貸付金 872 251,170,000 計 4,049 788,329,663
表14 会員掛金率