教育福島0061号(1981年(S56)06月)-013page
(二) 諸検査・調査の結果を生かしての相談活動を展開する
本校では、できるだけ多くの諸検査等を全生徒分を教育相談室に準備し、担任がいつでも必要に応じて実施できるよう、その利用法をも付記して保管してある。
昨年、MG性格検査を実施したが、本検査の実施とその後の活用について述べてみたい。
〈MG性格検査 活用の一例〉
1) 活用までの手順
・検査のねらい、内容の説明、実施後の活用について →選択
・検査の実施
・個別診断表の見方・考え方の説明
・全校生の特徴を記した一覧表作成
・個人プロフィールの作成(担任)
・指導のあり方の共通理解−研修会
2) 個人のプロフィールの内容
ア) 生徒記入
・私の性格の記入
・自己理解(検査以前に自分自身の性格をどう思っていたか)の記入
・個票の“あなたの性格”の記入
・自己解決(今後努力する点)の記入
イ) 教師記入
・担任からみた生徒の性格の記入
・指導方針の樹立
・生徒の努力点を考えた具体的な指導内容の決定
ウ) 個人カルテ
本校での生徒指導に関する基礎資料は、郡山市教委作成による生徒指導カードであるが、それとの重複はさけた。
3) 検査後の反応(アンケートより)
ア) 教師側から
・日常の観察活動から得られた生徒像と全体的に一致する面が多かったが、そうでない生徒もあった。多面的に生徒を見ることの重要性を痛感した。
・教師が生徒を観察する視点の改善に役立った。
・生徒各人が、いま何を努力しようとしているかが、具体的に分かった。
・これを機会に、更に別の検査の手法
・なども勉強したい。など
イ) 生徒側から
・自分が今まで気づいていなかった長所や短所が分かってきた。
・自分が今まで短所と思っていたところを長所といわれたのは↓びっくりした。(逆の場合もある。)など
・今後の自分の行動の改善に役立てたい。
表1 4本の柱
表2 生徒の反応
対象人員、男73名、女88名、計161名(2・3年生のみ)
選択肢数は各3つ以内、選択数の少ない項目は省略した。