教育福島0062号(1981年(S56)07月)-011page
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に補い合ってより効率的に機能し合うものである。それにはそれぞれが役割と機能を自覚し、健全育成推進についての共通理解を深めながら、共通理念を持って当たることが大切である。
十三地区に細分化して開催した地区別研修会では、当面する生徒指導上の問題点について共通理解を深めながら、その対応策について研究協議を行った。
地区内の在学青少年の健全育成について、連携を強化しようとする機運が高まってきたことは成果の一つである。地区の公民館活動の中に生徒指導を組み入れたことはその具現化の一つといえよう。
公民館活動の中の家庭教育学級、地区青少年健全推進会が企画し推進している家庭教育の振興や「家庭の日」推進活動の中に効率的に在学青少年の健全育成活動を組み入れ、連携を更に強めていきたいものである。
地域内の学校間の連携の強化も今後の課題の一つである。学校はややもすると自校の生徒だけの指導に追われがちであるが、学校もまた地域社会の一員として、広い視野に立った発想に基づく生徒指導が要請されている。特に、地域の中学校と高校の連携をより一層強化することが一つの課題であろう。
地域社会の活動の一つに、少年補導があり、市少年センターをはじめ、PTAや地区高校保護委員会、少年補導協力員連絡協議会等がそれに当たっている。推進会議や、地区別研修会にはそれぞれの立場から家庭や地域社会の教育的機能の回復について問題提起を行って連携を深めることができた。
2 在学青少年をとりまく社会環境の浄化と整備を図る連携
青少年の健全育成を進めていく上で地域社会の環境を浄化し、整備することは対症療法としての非行防止にも重要なことである。市青少年問題協議会や地区青少年健全育成推進会、市少年センター等が取り組んでいる不良雑誌自販機の徹去運動、その他健全育成の障害となる有害環境の改善のための活動を通して、連携が強化されつつある。
雑誌、映画のポスター、屋外広告物等によるゆがめられた性の情報が児童・生徒に及ぼす影響は大きい。先に掲げた意識調査では、小・中学生がセックスはいやらしいこととしている傾向がうかがわれるが、その一方で商品化された情報から性の知識を得ているのが現状である。そのような実態からも連携はますます重要であろう。
3 在学青少年の社会参加を促進するための連携
在学青少年の連帯感や地域社会への帰属意識の希薄さが健全育成上の問題点の一つとされており、非行防止のためにも社会参加の促進が強調されている。しかし、小学生が地域の子供会等に所属しているのに比べ、中学生と高校生にはそれがなされていないのが実情である。社会参加を促進するための仲間づくりやボランティア活動への参加を呼びかけても効果が上がりにくく、特に学校との連携強化が今後の課題である。
学習指導要領の改訂の基本理念の中の学校教育におけるゆとりと充実や、勤労にかかわる体験的学習との関連においても、在学青少年の社会参加の推進について、学校と地域社会の連携は進められなければならない。
はじめて試みられた地区在学青少年のつどいの今後の発展とそれに伴う連携の強化に期待したい。
中・高連携による生徒指導
船引、石川両高校では「生徒指導において中・高及び隣接高校との連携をどのように強化したらよいか」を研究主題に、昭和五十五、五十六年度の二か年にわたり、生徒指導研究学校として実践研究に当たっている。
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楽しいいも煮会
一 主題設定の趣旨
生徒や学校をとりまく社会の変化や複雑化に伴って、問題行動の増加や多様化が著しく、生徒指導のあり方について根本的な検討が迫られている今日である。
高校生の問題行動の中には、すでに中学校の時代にその芽があって、高等学校で拡充した形で現れたり、同一中学校出身者が複数の高校にまたがっての非行の傾向や、勉強への意欲がわかず中退するものなど、どうしても中学校や隣接校との関連で考えなければならないことが多い。このため中学校と高等学校とが相互に連携を密にして、一貫性のある生徒指導を進めていくこ
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