教育福島0062号(1981年(S56)07月)-013page
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(3) 訪問までの準備・計画
○事前に中学校と連絡をとり訪問日時を決める。
○訪問日時・訪問校、訪問者など実施計画表を作成する。
○資料の作成、準備をする。(進路、生徒指導部から)
○第一学年の全生徒に、(高校生活の感想)を含めた中学校の先生への手紙を書いてもらい持参した。(船引高)
(4) 訪問時の懇談の内容
○用意した名簿をもとに生徒の身体状況・家庭環境・性格・友人関係、中学校での活動状況など。
○高校生活の適応の様子や、卒業生の進路状況などの情報提供。
○生徒指導上の問題について双方の意見や要望の交換。
3 事後処理
礼状発送、情報の処理、訪問者全員での話し合いによる反省事項のまとめ、実施記録の整理保存及び活用を図る。
(三) 中・高生徒指導連絡協議会
1 実践の概況
(1) 連絡協議会総会(五月下旬)
○前年度庶務、会計報告今年度事業計画等の決定。
○各中・高の生徒指導計画について、校外指導上の共通する問題について協議
(2) 連絡協議会役員会(九月下旬)
○第一学期の反省
○連絡協議会研究会の持ち方について協議(船引高)
(3) 連絡協議会研究会(十一月下旬)
○中学校教師を招き、生徒の学習状況等についての授業公開
○各中学校区における中学生、高校生のかかわりの状況や、高校入学後の学校生活への適応などについて協議(石川高)
○学校紹介と、年末年始の生徒指導について、十二月と一月の二回にわたる連絡協議会研究会の開催(船引高校)
(四) 船引町学校教育協会を通しての中・高連携
田村郡中・高生徒指導連絡協議会のほかに、町内の組織をも持つ船引高校では、「船引町内中・高研究協議会」で、生徒指導、進路指導の情報交換と研究協議、親善ソフトボール、懇親会などで交流を持ち、更に「船引町中・高連絡協議会」では、中学校の授業公開(数学、英語、学級活動)を通して、中学校における教科学習の指導内容や指導方法、学習上の問題点などの理解を図る。次年度は船引高校が授業公開の予定である。
五 研究の成果と今後の課題
(1) 研究の成果
1) 中学校訪問によって、生徒の生育歴、家庭環境、交友関係、地域の実態等が、かなり具体的に把握することができた。
2) 訪問後、中学校から寄せられる情報が増し、生徒の問題行動の予防や対処に役立った。
3) 中学校訪問によって、あらためて生徒理解の重要さを教えられ、生徒一人一人に対する親近感が増した。
4) 研究協議、授業参観、レクリェーション、懇親会などの実施により、中・高教師間の親密さが一層深まった。
5) 中・高の実務者段階での研究協議会の重要性が相互に理解され、組織の改善が提案された。
6) アンケート調査の結果、自校の生徒指導上の問題を、より明確に把握することができた。また、中・高の大部分の教師が連携の重要性、実効性について肯定の考え方であることがわかった。
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中・高連携の会議
(2) 問題点
1) 中学校訪問の時期について、事前に中学校と十分連絡をとり一方的訪問にならないよう留意する必要がある。
2) 情報が一方通行にならないよう事後報告などを行い、中学校側の協力が継続的に得られるよう配慮したい。
3) 中学校訪問の成果、問題点の整理、評価は訪問終了後早急に行うべきであった。印象が希薄になるおそれがある。
4) 中学校側からの情報、連絡でただちに生徒の指導に入ったが家庭の事情が複雑でうまく解決できなかった事例もある、中・高連携も家庭との連携抜きでは成功しないことを痛感させられ
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