教育福島0063号(1981年(S56)08月)-047page
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県指定重要無形民俗文化財
小野の獅子舞(大倉獅子・新田内長獅子)
所在地
田村郡小野町大字小野新町・大字飯豊
保護団体
小野獅子舞保存会
小野大倉獅子は、九月三十日を踏揃と称し、妙見神社、山の神等をはじめ各社めぐりをし、翌十月一日には鎮守塩釜神社で本舞を舞う。獅子は各戸の長男とされ、小学一年生頃から始め、二十年は努めるという。
獅子は太郎、次郎、三番、四番……九番(雌獅子)の九頭が出るのは珍しい。ほかにささら振り二名、笛方及び歌方がつく。基本の並び方は二列、太郎側四頭、次郎側四頭、ささら振りはそれぞれの先頭にっき、雌獅子は後にいる。これらが輪になり、二列になり入れ交り、もとになり、一列になるなど、並び方を色々に替えて踊る。雄獅子たちが雌獅子を争うくだりもあるが、これはごく象徴的な演じ方をしている。笛も歌もよく伝承されている。
新田内長獅子は、九月十五日に八雲神社で舞われる。大倉のと同じ流儀の獅子であるが、こちらでは十一頭出る。構成は大倉のとも同じであるが、ただ、ここでは笛方とささら振りを失っている。その代りに獅子の数をふやしたのであろう。踊りはしっかりしたものであり、歌もよく歌われている。獅子歌も多くを伝えている。
県内に数多くある獅子舞のうち、構成の特殊な獅子として、また、信仰深く演じられ、伝承されている点に於て価値が高い。
大倉獅子◆
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▼新田内長獅子
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