教育福島0067号(1981年(S56)12月)-009page
基本財産の造成計画は、五十四年度から五十六年度までの三か年間に当面の目標として五億円を造成することであるが、その内訳は表2のとおりで昭和五十六年度末には基本財産総額で五億四千万円に達する見込みで、これから生ずる利息、年間約四千万円が助成事業等の資金に充当される。
表1 54・55・56年度年次別助成件数及び助成金額 単位:千円
表2 基本財産造成状況 単位:千円
56年9月30日現在
二 第三十五回県展
本県美術界の一大行事として県民に親しまれている福島県総合美術展覧会(県展)は、本年三十五回目を迎え、第三十五回記念展として盛大に開催した。
出品点数は、千五十七点で史上第四位であった。そのうち、公募作品は八百七十一点で鑑査の結果、四百七十三点が陳列になり、招待、依嘱作品百八十六点も合わせ六百五十九点が陳列された。
陳列作品は近年にない厳選の結果、例年以上に充実した内容となり、記念展にふさわしいものとなった。
なお、記念展にあたり、これまで県展の発展に尽力された二十六名のかたがたに県教育長より感謝状が贈呈されその功績がたたえられた。
○会 期 昭和五十六年六月六日〜十七日
○会 場 福島県文化センター
○陳列点数 日本画六十四点、洋画二百十点、彫塑五十九点、工芸美術八十四点、書二百四十二点、総計六百五十九点
○観覧者数 約一万五千名
○審査員
日本画 大山忠作 黒沢吉蔵 小林五浪
洋画 吉井忠 斎藤清 田口安男 山川忠義 若松光一郎・阿部七郎 渡部憲司
彫塑 三坂取一郎 西山勇三白沢菊夫
工芸 佐藤潤四郎 津田永寿
美術 照井久良人 滝田項一
書 桑原江南 斎藤芳龍 村上皓南増田忍右 皆川雅舟
三 第五回県展移動展
県展移動展は、県展出品作品の中から百一点の作品を選抜し、県内六か所を巡回展示するもので、今年で五回目を迎えた。開催町村は、こうした機会にめぐまれない地域であるため、優れた芸術に接するまたとない機会として、各地とも盛況で、多くの人々が鑑賞に訪れていた。特に、児童や生徒の鑑賞が多く、子供たちの豊かな情操の
県展風景(日本画会場)
県展移動展風景(楢葉町)