教育福島0069号(1982年(S57)02月)-022page

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特別活動

 

特別活動は、学校や教師の創意工夫が特に期待される教育活動である。

各学校においては、特別活動の持つ教育的意義や価値を正しく認識し、自校の教育目標の達成をめざしながら、実態に即して創意に富んだ教育活動が展開されるよう工夫する必要がある。

特に、児童生徒の自主的、実践的な集団活動を助長し、「なすことによって学ぶ教育活動」になるよう、指導計画及び指導方法の改善が望まれる。

また、特別活動は、その教育活動としての特質から、各教科や道徳と密接た関連を持っているので、特別活動の目標を達成し、ひいては学校の教育目標をより着実に具現するため、他領域との関連を十分図って指導に当たっていくようにする。

 

一 集団活動をより充実させるため、実態に即した創意のある指導計画に改善する

 

(一) 学習指導要領「特別活動」の理解を深め、計画作成のための基本的態度を明確にするとともに、地域や学校、児童生徒の実態に即し、学校の教育目標の達成を目指した特色のにじみ出た計画となるよう工夫する。

(二) 各内容ごとの指導計画の作成に当たっては、「なすことによって学ぶ実践活動」を基本として、活動のねらいや方法を実態に即して具体的におさえるよう努める。

(三) 各内容の特質の理解を更に深めるとともに、内容相互の関連を図り、それぞれの計画の充実に努める。

(四) 特別活動及び「創意を生かした教育活動」のねらいや特質を明確にし特別活動が一層充実するよう指導計画を改善する。

 

二 児童生徒による自主的、実践的な活動が充実するよう、指導法の改善に努める

 

(一) 指導の基本方針について共通理解を深め、一貫性のある指導を推進する。

(二) 児童生徒と教師、児童生徒相互の人間的な触れ合いを深め、望ましい集団形成に努める。

(三) 児童生徒が、自主的、実践的活動に自信を持って意欲的に取り組めるよう「励ます」「育てる」指導に努める。

(四) 実践的な活動の場と時間の拡充に努める。

 

三 各内容ごとの重点

 

(一) 児童・生徒活動

(1) 学級会活動においては、話し合い活動に偏ることなく、学級の具体的な諸問題に取り組ませ、実践を通して解決を図るよう援助する。

係活動については、児童生徒が必要とする係を設定し、各自が分担した活動を通して責任を果たす喜びを体験できるようにする。

(2) 児童会・生徒会活動においては学校生活上の諸問題について、児童生徒自らに気づかせ、考えさせ解決させていくような自発的、自治的な実践活動を助長するよう援助する。

特に、自治的活動については、児童生徒にまかせることが可能なものを明確にし、条件の整備に努める。

(3) クラブ活動については、教育的価値について十分考慮するとともに、互いに助け合い、友情を深める活動にし、個々の児童生徒の趣味や特技を一層育てるように努める。

なお、事故の防止には特に留意する。

(二) 学校行事

(1) 行事の計画においては、ねらいや内容及び時期等について十分吟味し精選するとともに、各行事の事前及び事後の指導や運営の方法等を改善し、児童生徒に意欲的な参加をさせ、学校生活がより豊かな充実したものになるよう工夫する。また、健康、安全については特に配慮する。

(2) 評価は、行事の運営に関する反省のみにとどめることなく、ねらいを踏まえて実施し、計画や指導の向上に役立つものにするよう改善する。

(三) 学級指導

(1) 児童生徒の心身の健康や安全、健全な生活態度の育成を図るため生徒指導との関連を密にして、具体的な資料や事例を通して組織的発展的な指導をすすめる。

(2) 学級経営との関連を十分に図るとともに、個々の児童生徒に対する指導の徹底がなされるよう努める。

 

へき地・小規模校の教育

 

へき地の学校並びに少人数学級における指導は、基本的には、地の学校と変わるものではない。学校の規模や学級の編制、施設設備の状況に即しながら、少人数の特性や恵まれた自然環境を生かすなどして、一人一人の児童生徒の個性・能力を生かし育てる教育が期待される。

 

一 学習指導要領を十分研究し、児童生徒や地域・学校・学級編制等の実態に即して、学習指導計画の改善を図る

 

 

 


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