教育福島0069号(1982年(S57)02月)-021page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

的な方法をさけるとともに、指導の重点を内容そのものにおいて、「要点把握」の力を養うように努める。

(三) 「表現活動」のための場を、一時限の指導過程の中に適切に位置づけるとともに、一定の時間を設定して集中的に行うなど計画的、継続的に行うように努める。

(四) 活発な言語活動を展開するために学年のわくを超えた教材の取り扱い及び生活に身近な単語の導入について、生徒の実態に応じて前向きに検討するとともにclassroom Engllshの積極的な活用に努める。

(五) 学習形態についての再吟味を行いペア学習・グループ学習など小集団学習の組織化を図り、生徒を生き生きと授業に参加させるよう努める。

(六) 文法事項の導入については、最初から日本語で文法的説明をするのをさけ、場面を構成するなど直接英語を通して、生徒自身が帰納的に理解できるよう工夫する。

また、訳については内容を把握する上でぜひ必要な個所以外は、一文一文日本語に直さないようにする。

 

三 適切な評価を工夫する

 

(一) 知識習得についての評価に終始することなく、英語を話す能力や話された英語を理解する能力など、表現力育成の観点から調和のとれた適切な評価を行うよう努める。

(二) 指導目標を題材内容の把握、伝達を主たるものとし、個々の言語材料の習得を従として設定し、できるだけ行動目標化することが望ましい。

(三) 到達目標を明確にするとともに、教師のたしかめだけでなく、生徒自身の自己評価や相互評価などを積極的に取り入れるよう努める。

 

道徳教育

 

道徳教育は、小・中学校とも学校教育全活動を通して行うことを一層重視し、各教科及び特別活動との関連を考慮して指導を進める。

道徳教育を学校経営の中に明確に位置づけ、指導の充実を図るようにする。

特に、全教育活動を通して、道徳的実践の指導を徹底することを重視するとともに、道徳の時間の指導では、道徳的実践力の育成を図るため次の点に努力する。

 

一 道徳教育の目標や指導の重点を明確にし、全体計画の中に道徳の時間を正しく位置づける

 

(一) 道徳教育の目標は、児童生徒の道徳性の実態及び家庭や地域社会の実態を把握し、教育目標と対応させながら、全教職員の共通理解のもとに設定する。

(二) 自校における道徳教育の全体構造を明確にし、学年ごとの指導の重点を具体的におさえる。

(三) 各教科、特別活動をはじめ学校の全教育活動における道徳教育の役割を明確にし、全職員の参加と協力の下に全体計画を作成する。

(四) 全体計画の改善の観点を明確にし指導の結果に基づいて検討を深め、年間指導計画との関連を図って改善の手だてを講ずる。

 

二 ねらいを明確にし、実態に即した重点的な指導ができるよう年間指導計画を整備する

 

(一) 全体計画との関連から、道徳の時間に指導すべき重点事項を各学校の実態に応じて明らかにした計画を整備、充実する。

(二) 児童生徒の発達段階に即し、発展的・系統的に指導を深めるよう、指導内容の系統性・関連を検討して計画を整備・充実する。

(三) 指導計画が十分活用されるようにその内容、形式等に検討を加え、学校全体の教育活動を見通して弾力的に活用できる配慮をする。

(四) 改善の観点を明確にし、児童生徒の意識、道徳性の実態等を的確に整理・集約し、指導計画の改善に努める。

 

三 主題のねらいを達成するために、適切な指導過程を組織し、授業の充実に努める

 

(一) ねらいとする道徳的価値を明確にし、児童生徒の発達段階及び取り扱う内容に応じて適切な指導過程を工夫する。

(二) ねらいの達成にふさわしい資料を収集・選択し、教師の特性や学級の実態に即した適切な活用を工夫する。

(三) ねらいに即した適切な発問を工夫し、児童生徒のものの見方、考え方、感じ方、更に、人間の生き方について深めるようにする。

(四) 指導の諸方法について検討し、ねらい、内容、児童生徒の実態に応じるとともに、多様な学習形態を工夫し、深まりのある学習活動が展開できるように努める。

 

四 指導の効果を高めるために、道徳性の評価について工夫する

 

(一) 評価方法の研究を深め、一人一人の児童生徒の変容を的確に把握するよう努める。

(二) 評価の観点を明確にし、指導計画や指導方法の改善に生かすよう努める。

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。