教育福島0069号(1982年(S57)02月)-026page

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を含めて、計画と実施の一体化を図るように努める。

 

二 指導内容の精選・構造化を図る

 

(一) 多様化した生徒の実態を踏まえ、基礎的・基本的な内容を精選し、それらの相互関連に留意しながら、生徒の理解が容易になるように教材の構造化を図る。

(二) 生徒の思考過程を重視した学習をより有効にするため、教科書等に掲載されている写真、図版、統計等の活用について工夫し、更に生徒の学習に有効な資料を豊かに用意するように配慮する。

 

三 学習指導法の研究と授業の充実に努める

 

(一) 能力・適性・進路等がますます多様化した生徒に対し、個別的な指導を重視しながら、生徒を積極的に学習に参加させる指導方法を工夫し、その実践に努める。

その際、生徒の興味や疑問をほりおこし、それを学習過程の中に位置づけ、集団の課題意識として組織しながら学習の深化、拡充を図るように努める。

(二) 精選された資料や教育機器などの活用により、学習内容に対する興味や意欲を喚起するとともに、学習過程における資料や教育機器などの活用場面を十分に工夫し、生徒の理解や思考が一層深まるような指導法の工夫に努める。

 

四 新設の趣旨に即した「現代社会」の指導に努める

 

(一) 生徒の実態に即し、身近かで具体的な事象を教材化して概念化を図り思考力や判断力を養成する。

(二) 生徒の問題意義を喚起し、それを学習内容に結びつけながら、課題意識にまで高める指導法に工夫し、学習内容が生徒の「生きる」課題に結びつくようにする。

(三) 学習到達目標を明確にし、生徒一人一人が目標に到達できるように、学習の個別化に意を注ぐとともに、形成的評価を含め、評価のあり方について研究を深める。

 

数学

 

新指導要領の趣旨を踏まえ、基礎的な知識や技能の修得を図るとともに、基本的な概念や原理・法則の理解を深め、教学的な考え方や処理の仕方を身につけさせるために、次の事項に留意する必要がある。

 

一 生徒の実態に応じて学習内容を重点化し、教材の精選を図る

 

(一) 生徒の実態に応じて適切な科目を履習させる。また、適切な教科書を採択する。

(二) 「数学1」の履修だけで終わる場合と、「数学1」の履修に続いて幾つかの科目を選択して履修させる場合の二つがあるが、いずれの場合においても、生徒の実態に応じて、学習内容を重点化し、教材を精選して、ゆとりのある充実した学習をさせるようにする。特に後者の場合は、各科目の内容相互の関連を図るとともに、学習内容の系統性に留意して教材を効果的に構成する。

 

二 学習指導法を改善し、学習意欲を高めて基礎学力の定着を図る

 

(一) 学習目標を明確にし、その目標達成の度合いが十分に把握できるようきめこまかな評価の方法を考え、基礎学力の定着を図る。

〇 学習目標を分析して、具体的に細目化し、これを生徒が達成しなければならない目標として与え、課題意識を明確にさせ、意欲を喚起する。

〇 この目標が達成されたかどうかを測定するための問題を用意し、この問題を活用して基礎学力の定着を図る。

(二) 教育機器や計算機等を利用したり学習に作業を取り入れたりして数学に対する興味・関心を高め、指導の効果をあげる。

(三) 教材の背景について、数学史の面からも触れ、教材に対する興味・関心を高める。

 

三 教学的な考え方、処理の仕方を身につけさせる

 

(一) 基礎的な知識や技能の修得を図るとともに、基本的な概念や原理・法則の理解を深めて、これらが問題解決に生かされるようにする。

〇 問題解決に際しては、多様な手法を用いてこれに当たり、それぞれの方法の良さ、特徴を認識させ、学習内容の深化を図る。

(二) 論理的思考に関しては、演えきとともに帰納・類推の方法も理解させて、特殊から一般へ、一般から特殊への数学的な手法を身につけさせる。

(三) 一般的に成り立つ性質を見つけたり、より高い立場から見直したりして、いくつかの領域の事項を関連づけ、まとめ、体系化してゆく数学的な手法を理解させる。

(四) 具体的な事象は、理想化、抽象化条件づけ等されて数学の舞台にのせられ、数学的な手法によって処理され、その解が求められて解釈される。

このことを身のまわりの多くの具体例を通して理解させる。

 

四 指導の内容・方法について中学校数学との関連を密接にする

 

 

 


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