教育福島0071号(1982年(S57)06月)-018page
ウ 「各教科の学習の進め方」は、できあがったばかりである。これから指導を徹底していきたい。
エ 指導の場として、学級での指導が中心となる。生徒が素直に受けとめることができるような学級づくりをしていきたい。
オ 全体的な指導やつまずきのある生徒への指導のみでなく、各学期一回ぐらいは、生徒一人一人と学業相談を行い、学習への適応指導を継続していきたい。
三 研究の中間反省と今後の課題
生徒指導の原点は、生徒も教師も人間同志であるということであり、それはまた、生徒指導を進める上で、最も望ましい人間観を我々教師自身が確立することである。
こうしたことを指導の構えの基本として、人格の構造のどの領域にかかわる問題なのかをとらえた上で、一人一人の生徒の主体性と独自性を尊重しながら、適時性をふまえて、援助(励ます)・指導(育てる)を進めていきたいというのが我々の共通の願いである。
研究としては、やっと緒についたというところであり、教師集団の望ましいあり方をつきつめることの重要性を痛切に自覚し、態勢づくりに努力している最中である。
教師の何気ない言動が生徒の言動のモデルとなり、生徒のものの見方、考え方、感じ方に大きな影響を与えていることを意識するにつれ、生徒とともに学ぶというあり方と、実践力を高めることにつながる生徒の行動選択の自由を保障することによって内発的動機づけができる指導の場の選択と、そこでの指導助言のしかたについては、今後も、実践を通した研究的な努力が必要である。
この一年間の研究実践の最大の成果は、我々一人一人の胸中に、教師の個性と生徒の個性には、重ね合わせることのできないかけがえのないちがいがあるのだということと、そのちがいを受容し、生徒理解を深め、援助・指導を進めることこそ、生徒の主体性と独自性を尊重することになるのだということが定着しつつあることである。
四 おわりに
二月十日に行われた中間発表会のまとめの指導の中から、「生徒指導の充実」にかかわる要点を二、三列挙する。
・「生徒指導は、何はともあれ“やってみよう”ということから出発。まず、教師が変容すること」
・「生徒指導の中心課題は、“意欲づくり”に帰結する。実践力は、子どもの内面にある意欲にかかわらない限り、形の上だけの実践に低迷するのではないか」
・「楽しみや感動を生徒とともに共有する−生徒指導の要諦」
・「教師がどう変容するかが最大のカギ。義務感ではなく、内面から求められるものでありたい」
作文募集
「我が家の交通安全」について
総理府、日本交通福祉協会、全国交通安全母の会連合会、全日本交通安全協会および日本交通安全教育普及協会では、警察庁、文部省の後援により、交通安全家族会議についての作文を募集しています。
これは「交通安全は家庭から」という考え方を広めるために行われているもので、小学生以上の方ならどなたでも応募できます。
応募要領は次のとおり。
〔テーマ〕「我が家の交通安全」。家庭で交通安全について話し合った内容、方法およびその実行についてまとめたもの。
〔応募区分〕 1)小学校一〜二年生の部 2)同三〜四年生の部 3)同五〜六年生の部4)中学生の部 5)母親の部6)一般の部
〔原稿枚数〕・小・中学生の部=四百字詰め原稿用紙三枚以内 ・母親・一般の部=四百字詰め原稿用紙五枚以内
〔応募期間〕 昭和五十七年
七月一日〜九月二十日
〔送り先〕 ・小・中学生の部=日本交通福祉協会(〒101東京都千代田区外神田二−二−一七共同ビル内)・母親・一般の部=総理府交通安全対策室(〒100束京都千代田区永田町一−六−一)
〔表彰〕
優秀作品は、表彰され作品集として広く配布されます。
詳しいことは、総理府交通安全対策室または都道府県の交通安全対策関係課(室)へお問い合わせください。