教育福島0082号(1983年(S58)07月)-035page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

適地品種を学習する。

このように自ら作物、庭木などにふれて施工し、新しい事実を学びとることにより体得させるようにした。

 

九 受講生の反省

 

(一) 内容について

 

・非常に有意義な講座であり、高校の積極的な協力により楽しく終えることができた。

・講義、実技の内容が分かりやすくハサミなどの道具類を容易に使用できるようになった。

・本やテレビで勉強するより実技を通しての学習が大変よかった。

 

(二)時間について

 

・時間数が足りなかった。

・勤務の関係上、日曜日に実施してほしかった。

 

(三)今後の希望内容

 

・コース別講座にしてほしい(植木・庭木コース・造園コースなど)

・サークルを組織して先進地視察、見学会を実施してほしい。

 

(四)その他

 

・学習の途中に親睦会を催してほしかった。

・人と人とのふれあいができた。

・来年は春、秋と二回実施できるように企画してほしい。

・広報の方法に工夫をしてほしい。後から知った人は、受講できないと断られた。

・教育委員会では来年も磐農高で実施できるように計画してほしい。

当地域は都市化、工業化が進み、地域住民の緑に対する欲求度が非常に高い。参加受講者数を見ても分かるように毎回定員を上回り、受講者を決定するのに苦労をした。昭和五十五、五十六、五十七年と三回にわたり実施して感じた点を述べる。

 

一 年齢が二十代から六十代までと層が広い。なかでも特に三、四1代が多かった。男女の比率は半々であり職業は多種多様であった。

 

二 園芸に対する知識は各種講習会、参考書、テレビなどによって高い知識を持っていた。

 

三 参加者全員が意欲的で吸収しようという精神がおう盛であった。

 

このように受講生の学習意欲は高く勉強に励んでいるのであるが、知識のみで実技(実習)の方が、伴わない。実技(実習)を中心とした学習の場が少ないからだ。そこで開設校である農業高校の特色を生かし、実技(実習)に重きをおいた講座を実施した。その結果、家庭菜園作り、盆栽手入れなどの実技学習は、受講生の家の庭や鉢物管理などに直ぐに応用ができ、受講生の一応の欲求は満たされたと思う。しかし、学校の事情により期間を長く取れず、実習の成果を自分の目で確認できないのが受講生にとっては心残りであったと思う。

 

四 その他

 

園芸というテーマは範囲が広すぎ、今回は講座内容の焦点がぼけたような気もする。しかし、学校施設の開放により、講座に実技を多く取り入れたため、今までの講義中心の各種園芸教室とはまた一味も二味も違った内容の講座であったと思う。

 

おわりに

 

当講座の開設により学校と市民の間にコミニュケ−ションが生じ、時々、市民からの園芸に関する相談ごとが、寄せられる。これは講座を受講された皆さんが、終始一貫して真剣に取り組んだ結果である。と同時にいわき市教育委員会の特段のご配慮、本校職員の理解と協力のたまものと感謝する。

(福島県立磐城農業高等学校 教論 武田征也)

 

基礎を学ぶ

基礎を学ぶ

シュロナワによるしばり方

シュロナワによるしばり方

植木の手入れ

植木の手入れ

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。