教育福島0085号(1983年(S58)10月)-013page
だ。(資料)
1) 課題の設定(手だて、手順)
ア 初発の感想を書く
イ 感想の発表……読みの目あてを決める。
ウ 個人の課題を作る。
エ 共通課題の設定
・低学年では「ふき出し」やカードなどの利用も効果的である。
・児童のつぶやきや少数の意見本大切に扱うようにする。
2) ひとり学習
課題追究の読みを児童の自力の読みにゆだねようとするものである。
ア 課題設定の場面をひとり学習で追究させる。
イ どこに視点を当てて読めばよいかをはっきりつかませる。
ウ 課題を意識したひとり読み。
エ 読みとったことを工夫してノートに書く。
3) 相互学習
一人一人の個性的な読みを学級全体の場に出し合い、児童相互の話し合いにより質の高いものに引き上げ、読みの深化を図る。
ア ひとり学習の結果を教師の指導で発表し合い意見を交換する。
イ 自分の読み取りの結果を、発表内容と比べて補正したりする。
ウ ノートの加除訂正を行う。
エ 全体の流れの中で押さえられなかった言語事項を学習する。
三 成果と反省
(1) 学習の方法や手だて、ひとり学習の時間の確保等が、単元の指導過程の中に位置つけられた年間指導計画の自校化が図られた。
(2) 児童が、自ら課題を求めての学習展開なので、自分の課題として解決しょうとする意欲がみえた。
(3) 教師も、児童への制御を最小限にとどめた授業をしようとする変革が見られるようになった。
◇ 反省として
(1) 国語で習得した主体的な学習態度を、他教科、他領域にも転移発展させるために、さらに実践研究を続けていく必要がある。
(2) 各単元における評価を充実させて児童の能力に応じた指導の場や手だてなどについて実践研究を深める。
ゆとりのあるしかも充実した学習活動をめざす指導はどうすればよいか
−指導法と評価を中心にして−
下郷町立下郷中学校
文部省指定中学校教育課程研究校として二年間、指導法と評価を中心にして、ゆとりのあるしかも充実した学習活動をめざして研究をすすめてきた。
その中から学習指導法と評価についての考え方及びその実践例について述べる。
一 基本的な考え方
(一) ゆとりのあるしかも充実した学習活動
「ゆとりと充実」について、生徒の能力を高めていく方向を次のように考え実践した。(資料1)
第一段階−教師がリードし、生徒の身につくまで指導を徹底する。
第二段階−教師の手から、生徒同士協力し合いながら高まっていく方向へすすめる。
第三段階−学習が生徒中心に流れていく段階まで高める。
(二) 指導法と評価
(1) 指導法
資料 文学教材の基本的指導過程
ぼくの課題はこれだ