教育福島0088号(1984年(S59)01月)-005page

新年を迎えて

　

　

うるおいのある日々

　

福島県知事

　

松平　勇雄

　

あけましておめでとうございます。

昭和五十九年の新春にあたり、皆様方の御多幸を心からお祈り申しあげますとともに、日ごろから県政にお寄せいただいておりますご支援とご協力に対し、誕んで感謝を申しあげます。

おかげをもちまして、県勢は総じて着実な伸展をみており、来るべき二十一世紀へ向けて豊かな展望が開けつつありますことは、ご同慶のいたりであります。

さて、今日県政をとりまく内外の情勢は、かならずしも楽観できる状況にはなく、しかも、解決しなければならない課題が極めて多いことは、御承知のとおりであります。しかし、私は、二百万県民の英知と力を結集しこの難局を克服するとともに、郷土の新たな繁栄のためにまい進ずる決意であります。

とくに本年におきましては、先端技術の積極的な導入と伝統産業.技術との調和を図りながら、本県産業経済の一層の活性化をめざすとともに、いよいよ本格化する高速交通時代に対応して、福島空港建設計画及び郡山地域テクノポリス構想の推進、相馬地域開発、猪苗代湖周辺地域をはじめとする広域的な観光開発等、本県のもつ優れた可能性を大いに開発して参りたいと考えております。

さらに、すべての県民が健康でうるおいのある毎日が過ごせるよう、福祉や保健のための対策の充実、県立美術館・図書館オープンを契機としての教育文化の振興等にも十分配慮して参りたいと存じます。

新しい年の門出を機に、県民とともに考え、ともに進む県政の確立に、なお一層努力を傾けていく決意をあらたにしておりますので、皆様には、変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申しあげまして、年頭のごあいさつといたします。