教育福島0089号(1984年(S59)02月)-033page

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確立に努める。

 

三 職業資格取得の指導の完実強化を図る各種資格の取得は、生徒に目的意識もたせ、学習意欲の向上に役立つので、一層の指導の強化を図る。

 

工業

 

工業教育をより魅力あるものとするため、その指導内容・方法について十分な検討を加え、多様な生徒一人一人に対応した学習が成立するよう工夫改善に努めるとともに、新設された工業基礎科目等を通し、工業に関する広い視野を養うための知識と技術を身につけるようにする。これらの課題にこたえるため、次の諸点に努力することが望ましい。

 

一 各学科の教育内容を検討し、改善充実に努める

 

(一) 専門教育としての水準を維持しながら、教育内容の精選・構造化を図り、多様な生徒の発達段階に対応できるようにする。特に、将来において発展的に学習できるよう基礎的・基本的事項についての習熟を図る。

(二) 指導に当たっては、実験実習などの体験的学習を一層重視し、体験的に学習しがたい内容は、教育機器の利用や工場見学など、いわゆる座学と実験実習との関連を図るなど、実際的な指導を配慮するように努める。

(三) 教育課程の編成に当たっては、生徒の適性や進路等を勘案し、希望する科目の選択ができるよう工夫する。

 

二 実験・実習の充実を図る

 

(一) 各学科の目標・性格に照らして、実験実習の内容の精選と重点化を図り、実際の作業を通して総合的に習得させ、応用と創造の能力および望ましい態度を育てる。

(二) 学習効果を高めるため、座学と実験実習の融合化を図る授業を進める。

(三) 実験実習の内容に応じて、一斉学習、班別学習、個別学習など適切な学習形態について研究する。

(四) 施設・設備の点検整備と活用を図るとともに、安全教育の徹底に努め公害に関する教育にも配慮する。

 

三 新設科目「工業基礎」「工業数理」の実践研究に努める

 

(一) 「工業基礎」においては、生徒に主として製作実習を通して、成功感や成就感を体験させ、工業の本質にかかわる考え方に強い興味と関心を抱かせることにより、専門学習への意欲を起こさせるように指導する。

(二) 「工業数理」の題材は、生徒の生活に関連のある自作題を開発し、指導展開のなかに、実測、作図、図表計算等の作業を取り入れるなど体験学習を通して指導する。

 

四 指導力の向上を図る

 

(一) 科学技術の著しい進歩発展と時代の要請に対応するため、常に教育内容の現代化と教材化の研究を進め、あわせて指導技術の向上に努める。

(二) 多様化した生徒の実態に即応するため、組織的・継続的に校内研修を推進する。

(二) 自主的研究団体の研究会にも進んで参加し、産業界や各種研究機関を利用しての研修機会も効果的に活用して、専門的知識技術の向上に努める。

 

商業

新学習指導要領においては、商業教科の目標を「商業の各分野に関する基礎的、基本的な知識と技術を習得させること」「国民経済における商業の意義や役割を理解させること」「商業の諸活動を合理的、実践的に行う能力と態度を育てること」「経済社会の形成者として望ましい資質を養うこと」の四点においている。

新要領の実施に伴い、その趣旨を具体的にいかに取り入れて実効を挙げるかが、これからの大きな目標である。新要領の意図を生かして創意と工夫をこらして新たな授業を創造し、生徒一人一人の学習理解が深まるように努める。

 

一 基礎的・基本的な教育内容の充実に努める

 

(一) 能力と適性等多様な生徒が入学している実態から生徒一人一人の理解に努め、個々の生徒の到達度に応じた指導を行う。

(二) 商業教育の基礎的・基本的な内容を取り扱う商業経済1)、簿記会計1)、計算事務、情報処理1)などの学習指導に当たっては、これらの基礎学力が、その後の発展的な学習への十分な転移力となり得るよう、指導計画と展開方法を吟味し、改善に努める。

 

二 指導内容・指導方法について改善を図り、学習意欲を高めるようにする

 

 

 


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