教育福島0091号(1984年(S59)06月)-016page

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した話しかけ運動の成果である。

4) 学業不振と思われる生徒の情報交換。「学業に専念できる生徒に生活上の乱れは少ない」「生徒指導の基本は学業指導」の立場から、学業不振と思われる生徒も同時に取り上げ、継続的に事例研究を開く。その中で

・何かにつけて賞讃し、自信をつけてやる。・生徒の前に多く出る機会をつくってやる等、対象生徒が生き生きと生活できるような指針を見い出して指導する。

5) 学級担任と教科担任との連携強化策。学業指導を充実させるための生徒理解であることをふまえ、生徒が毎日の学習に生き生きと取り組んでいるかどうかを記録し、指導の改善を図る。

(3) 研究の成果と今後の課題

○StePの調査から本校生徒の問題傾向がわかり、研究の方向が明らかになったのは有意義だった。

○P.D.Sの学習記録は、教科担任自信の学業指導となった。

○個人カードと学級経営誌との兼ねあいをどうするかが課題である。

○教科担任による教育相談は、生徒の積極生が見られ大変好評であった。

しかし、数学、英語等の特定の教科に偏った。

○話しかけ運動は簡単な生徒への接し方であり、生徒一人一人を知る最高の方策でもある。しかし、どうしても話しかけを落としてしまう生徒もいる。

 

(二) 学業指導研究部

 

(1) 研究の視点

諸検査や日常の観察結果から本校の学業不振の要因や実態をまとめると次の三点が問題としてあげられる。

○人間関係は極めて良好であるが目標が低く向上心に乏しい。

○生活、学習態度に依存性が強く消極的である。

○知能に対して学力が低い。

これらの問題を解決するため、教育相談の工夫、生徒活動の改善に努めると同時に、「P・D・S学習」と「生活、学習ノート」の併用、「学習指導案」の改善、さらに、教科指導における生徒指導のあり方等を研究のかなめとして実践してきている。

(2) 研究の概要

1) P・D・S学習の推進。本校では学習の進め方をPlan(目標・計画をたてる段階)、Do(自ら実践する段階)、See(たしかめる段階)の三段階に分け、より具体的な学習を進められるよう指導している。

このP・D・Sのサイクルは教科の学習の進め方だけでなく他の学習活動(部活動)にも広く応用されている。また、教室に掲示することにより、学校生活全般におい

 

(図1)生徒理解のための個人カードの例

 

 

 

 


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