教育福島0091号(1984年(S59)06月)-037page
以外担当教員の教科と延べ人数は理科(一二)、数学(五)、英語(二)、国語(一)、社会(一)である。
研修は、実習を中心に適宜、講義、演習を配し、研修者個々のペースで体験的に行えるようになっている。
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◎ 漢字処理を行った成績処理プログラムの処理結果
昭和五十九年度に開講される講座の主な内容を紹介する。
(一) べーシック1)、フォートラン1)、コボル1)
初心者を対象として、それぞれの言語文法の使用法とプログラミング入門コース、基礎力の養成を目的とする。
(二)フォートラン2)
各学校で利用できるような成績処理プログラムを目標にプログラミングと実習を行う。
(三) フォートラン3)
中級程度の講座の受講終了者を対象として、当センターに設置されている大型コンピュータを利用し、研修者一人一人が目的と自分のレベルにあった研究課題を設定して自由に研修する。
(四) コボル2)
商品別、得意先別売上げ報告書の作成、給与基本ファイルの修正などのプログラミングと実習を行う。
(五) 図形処理1)
電子計算機を利用したグラフィック処理、数値制御(NC)、自動製図、工業用ロボットなどについて、それぞれの企業の第一線で活躍している技術者を講師に迎えて研修する。
(フォートランの基礎知識が必要である)
(六) 情報技術1)
オペレーティングシステム入門とその基本的使用法について研修する。
(七) 情報技術2)
数値計算(線形計画、PART)、シミュレーションの基礎、ソフトウェア工学、システム設計について研修する。
(八) 産業教育実技(工業)
工業科担当教員を対象として、パーソナルコンピュータの使用法、ベーシック言語によるプログラミング、マイコン制御について研修する。
二 生徒実習
県内の工業・商業高校には、すでに二十一校に小型または、ミニコンピュータが導入されている。
しかし、学校に設置されているコンピュータは、処理能力が限られている。情報処理の基礎的・基本的な学習には対処できるが、改訂フォートラン、図形処理、日本語(漢字)処理などの進んだ情報処理の学習には対応しきれない。これらの進んだ情報処理は、大型コンピュータを核とした本格的なシステム構成によってはじめて可能となるものである。当センターでは、大型コンピュータシステムを設置し、生徒実習の利用に供している。
学校では、年間学習指導計画にセンター実習を組み込み、情報処理教育の動機付けとしてのシステム見学、より高度な内容の実習、さらには大型システムのもつ諸機能の学習として位置づけている。
五十八年度の生徒実習利用状況は、利用学校数十七校、利用回数七八回、生徒数約三千百名(延べ人数)である。
これを学科別にみると、工業系約千六百名、商業系約千四百名、その他約百名となっており、大部分が工業・商業学科の利用となっている。
工業、商業以外の学科でも、情報処理教育の一つとして、生徒実習を実施されることを期待している。
おわりに
最近の情報処理に関する新聞や雑誌には、CAPTAIN(文字図形情報システム)、CATV(有線テレビ)、VAN(付加価値通信網一、INS(高度情報通信システム)などの難かしい言葉が目につくようになった。
これらのすべてのシステムには、コンピュータが中心に位置している。来るべきニューメディア時代や高度情報化時代の担い手は現在の生徒たちである。
今、この時期に情報処理教育がしっかりと行われなければならない。
当センターの情報処理教育部門に課せられた役割は多々あるが、より一層充実した教育研修、生徒実習ができるようにしたいものと考えている。
表2 成績一覧表
電気科1年A組