教育福島0092号(1984年(S59)07月)-017page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
て実施しているものである。今年度で十九回目を数えたが、事前調査による重点的な取り組みにより、能率的・効果的な清掃活動になった。
3、方部別親子懇談会(仲間づくり班)
親子間の相互理解を促す場として、保護委員会、PTAと連携し、昨年度より実施しているものである。主題の設定、映画による主題の明確化、考える手順の明示、教師の積極的な助言等によって、親子の対話を促す格好の機会として成果をあげた。
4、地域理解のための諸活動(地域理解班)
郷土の形成者としての第一歩は、郷土理解にあるという観点から、各学年ごとに主題を設定し、文献研究や聞きとり調査を行い、その成果を学校祭で発表した。地域の郷土芸能である「早乙女踊り」の研究などは、郷土芸能の理解から始まり、継承へと発展した例である。
三、研究実践の成果と評価
本校における研究の成果の、主なものは次の通りである。
(一) 本研究は、高校生の社会参加活動についての先導的な研究であり、理論づけ及び実践内容は今後の生徒の社会参加活動の基盤となった。
(二) 教師と生徒が一体となった実践活動を通して生徒の連帯感が高まり、教師・生徒間の望ましい人間関係が醸成され、学校全体に一体感がみられるようになった。
(三) 生徒が、主体的に取り組むことの大切さと協力して仕事をする喜びに気づいた。
(四) 教師は、生徒の自主性とそれを育てる指導の重要性を再認識した。
(五) 「方部別親子懇談会」等を通して保護者や地域社会との連携がより緊密になった。
(六) 郷土理解のための諸活動を通して郷土の形成者としての自覚が高まつた。
(七) 教師・生徒ともに、生きた教材に触れ、生きた知識を得るという体験的学習の重要性を認識した。
四、今後の課題と展望
本校における研究は、本校で伝統的に実践してきた奉仕活動や地域行事への参加等を社会参加という観点から見直し、より深めることを目指したものであったが、二か年間という短期間の実践であり、今後に残された課題も多い。その主なものは次の通りである。
(一) 生徒の意識は、「帰属意識」、「役割意識」の段階にとどまった。これを社会参加活動の究極の目的である「依存意識」の形成にまで高めること。
(二) 地域社会での支え合い、助け合いという本来の意味での奉仕活動に発展させること。
(三) 学校や家庭における日常生活において、生徒の行動をいっそう積極的なものにすること。
(四) 第二年次の実践の中心であった地域理解のための諸活動が文献研究に偏りがちであったがこれを実践活動へと発展させること。
これらの課題を解決するため、今後次のような活動に取り組むことが必要である。
● 家庭や地域との連携をより密にし家庭や地域社会への生徒一人一人のより主体的なかかわりを図る。
● 地域理解のための諸活動を単なる理解に止めることなく、伝統芸能の継承や伝統産業の実習など、より具体的・体験的な活動を取り入れる。
● 地域理解の学習と各教科・科目の学習との連携を図るなど教育課程上の位置づけについて再検討する。
![]()
親子懇談会にて
地域ぐるみの生徒指導をめざして
会津若松市
はじめに
会津若松市は、昭和五十七年度から二カ年にわたり生徒指導推進地域として、県教育委員会の指定を受けて諸活動を推進してきた。
第一年次は、青少年健全育成活動のための組織づくりをはじめ、児童・生徒および保護者の生活意識調査など地域指定の趣旨に基づいた活動を展開し第二年次は、それらを基盤として更に活動を充実させるとともに、地域ぐるみの生徒指導の体制の確立を図った。
一、研究計画・実践の概要
二か年の推進概要は次のとおりである。
(一)、生徒指導推進会議の開催
推進地域指定に伴う、事業の推進上「会津若松地区生徒指導推進会議」を設置した。
これは、生徒指導推進地域の活動を
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |