教育福島0095号(1984年(S59)10月)-049page

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主題の設定については実行委員会において、青少年の健全育成を願う立場から、青少年自身の発達の過程や、青少年をとりまく社会環境の問題など、今日的な課題を話し合いの中から探り、本主題を設定した。

 

(二) 開設内容及び開設状況(表1)

 

三、成果及び特記事項

 

(一)、受講者層は、若い父・母は言うまでもなく、子育てを終えた者や、教員など家庭教育に関心の深い者など、町内外より広範囲にわたった。

(二)、長期間の開設にもかかわらず、受講者の実数五百八十四名、延べ一千六十四名、内皆勤者が三十四名など受講者の殆んどが八十パーセント以上の出席率で熱心に受講した。

(三)、運営については、すべて実行委員会で行ないスムーズな運営ができた。

(四)、受講者に対するアンケートを行ない学習の成果を測定した結果「直接大学教授の話しを聞くことができた喜び」、「講座によって再認識した青少年の姿」、「地域における青少年の健全育成の課題把握」など、講座開設の目的が十分に満された意見が多く、受講者の満足度も高かったように思われた。

 

四、おわりに

 

成人大学移動講座については、更に継続してほしいという意見が多く、町教育委員会として、従来実施してきた家庭教育講座を更に充実、拡充させるとともに、仕事の都合で受講できない人に対して、直接企業へ出かける「出前講座」を開設している。

これらの講座は、町民の成人大学移動講座継続開設希望に十分対応できるものであり、更に棚倉町の「地域課題」に直接応えるものとして、企業からの開設要望も増加している。

今後は企業など、社会教育の場の開発とともにより具体的な地域課題をとりあげ網羅的に青少年健全育成事業を展開していきたいと願っている。

 

『出前講座』の概要

 

一、事業名 棚倉町教育委員会

二、主催 棚倉町教育委員会及び実施企業

三、会場 企業内(主に社内食堂)

四、時間 企業の希望する時間(主に昼休み時間)

五、経費 町教育委員会負担

六、内容 企業主と相談し決定

七、開催日 現在六企業で実施、一企業当年五回前後開設希望

 

多くの町民が積極的に参加

多くの町民が積極的に参加

 

熱心に聞く婦人達

熱心に聞く婦人達

 

昭和五十九年度

 

成人大学移動講座開講さる

 

去る九月一日(土)午後一時三十分から猪苗代町公民館で開講式、続いて、県立会津短期大学大原徳明学長を講師に第一回の講座が開催された。

この事業は、近年の社会の急激な変化、科学技術の革新、情報量の増大、学問の進歩等によって、成人の日常生活上・職業上の課題が多くなり、それに伴って成人の学習要求が多様化し、高度化していることにかんがみ、県教育委員会では昭和五十七年度から、特に質の高い学習要望に対応して、大学が設置されていない県内の二地域に大学の教官を派遣して成人を対象にした専門的な学習の機会を提供するために開設しているものである。

今年度は、会津地区は猪苗代町、相双地区は小高町〔七月十四日(土)から開講している〕を会場として開設している。

受講生は約五十名であったが「子どもの健康管理」を中心とした学習内容であったためか若い母親の聴講生が多く、終始熱心な学習態度であり深い感銘を受けていた。

今回の学習主題は「現代の教育について考える」であり、教育問題についてさまざまな視点から学習を深める絶好の機会として、成人男子の積極的な出席を望みたい。

 

 

 


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