教育福島0097号(1984年(S59)12月)-011page
八、第三十七回福島県文学賞
広く県民から作品を公募して、優秀な作品を顕彰するとともに、本県文学の振興を図る趣旨で昭和二十三年から始められた本事業も、第三十七回目を迎えた。
本年度の県文学賞は、五月上旬に募集を開始し、八月四日に締切り、小説六十一点、詩六十六点、短歌四十三点、俳句五十二点の計二百二十二点の応募があった。
応募作品は、企画委員会において規格審査がなされ、失格作品一点を除き、各部門の審査委員に送付され、個別審査が行われた。そして、合同審査委員会において授賞候補作品が内定し、教育委員会で正式に授賞作品が決定された。
本年度の授賞作品及び受賞者は左記のとおりである。なお、授賞作品集である「県文学集No.32」は、昭和六十年三月刊行を予定している。
◇第三十七回福島県文学賞受賞者
〔小説の部〕
準賞「裸の村」 橋本 武
同 「落葉の頃」 斎藤 芳子
奨励賞「居平の吊橋」 渡部 忠
同 「木乃伊闇唄」 北 夏二
青少年「鏡と肖像画」 斎藤夕起子
奨励賞「風見鶏」 高橋 俊章
〔詩の部〕
準賞「天秤に揺れる子等」 山木ミホ子
同 「会津民俗の詩」 渡部つとむ
奨励賞「断章」 門馬 政広
同「ざくろ」 大島ミトリ
同 「風花の村」 安斎 典子
青少年「美学」 橘 亜希
奨励賞「百姓になりたい」 佐々木義史
同 「太郎の思い出」 須田麻智子
〔短歌の部〕
準賞 「白き遠景」 吉野いさ緒
同 「たまゆら」 松崎 禮子
奨励賞「青き果実」小山祐次郎
同 「埋火」 遠藤 純子
〔俳句の部〕
文学賞「北国の詩」 石田 雲瀞
準賞 「櫻前線」 八牧美喜子
同 「掌が父の形見」 大岐 宗房
奨励賞 「桔梗の蕾」 齋藤 えみ
九、家庭劇場
家庭劇場は、本格的な文化施設を有しない地域で、常日頃優れた舞台芸術に接する機会の少ない県民のために、中央の優れた舞台芸術を巡回公演して、家族ぐるみで芸術を鑑賞することを奨励し、豊かな家庭づくりと地域文化の振興に資する趣旨で実施している。
本年度は、県内二十五町村において音楽十公演、児童劇十五公演が開催された。各会場とも大好評で、多くの小・中学生や父兄、教師等が生の演奏、演技を楽しんだ。
昭和五十九年度「家庭劇場」の内容と巡回町村は、次のとおりである。
1、音楽公演
「こんにちは、真理ヨシコです」
出演 真理ヨシコ、河東燈士
金山町、会津高田町、塩川町、高郷村、西会津町、矢祭町、古殿町、常葉町、白沢村、東和町
2、児童劇公演
「とんとむかし」、(越後の民話より)
出演 劇団ひまわり
山都町、熱塩加納村、三島町、昭和村、下郷町、棚倉町、大信村、長沼町、矢吹町、小野町、川内村、大熊町、鹿島町、飯舘村、岩代町
十、北海道・東北地区著作権講習会
当講習会は、著作権に関する一般の理解を深め、もって著作権思想の普及・向上を図ることを目的として、文化庁との共催により開催されたもので、全国を七ブロックに分けて実施されている講習会の一つである。
○期日 昭和五十九年九月十一日〜九月十二日
○場所 福島県文化センター
○参加者 約百二十名
○講師
大山 幸房(文化庁著作権課)
川瀬 真一(文化庁著作権課)
萩原 均(文化庁著作権課)
吉村 保一((社)日本音楽著作権協会)
斎藤 明夫(日本放送協会)
表4 移動芸術祭巡回公演実施状況
家庭劇場(音楽公演−塩川町)