教育福島0098号(1985年(S60)01月)-042page
審査講評
(一) 今年度は、応募数が多かっただけでなく、研究の仕方が地について、質の高いよい研究論文が多くみられた。
(二) 日々の教育実践から課題を見い出し、計画的・継続的に研究に取り組んでいることが伺えたことは、よい傾向である。課題の設定に創意工夫がみられるようになってきた。
(三) 子どもたち一人一人に目を向けるなど、一斉指導の中で、学習の個別化を図る研究が多く、望ましい傾向である。
(四) 資料の提示が適切になってきており、論文の内容に説得力が増してきている。
(五) 今後の研究では、次のような点に
ついて、一層努力してほしい。
○ 研究主題と研究仮説、研究内容に一貴性を持たせること。特に仮説の設定を的確にする必要がある。
○ 日常の教育実践にかかわる実践記録の集積を研究論文として適切にまとめるようにすること。
○ 子どもの変容については、抽出等による一部の限られた者の変容を追究することにとどまらず、学級集団全体にも目を向けて考察することが大切である。
《審査に当られた各委員の方々》
委員長 長谷川寿郎先生
委 員 古関 富男先生
委 員 蜂谷 剛先生
委 員 大澤貞一郎先生
表1 各教科、領域別応募数