教育福島0109号(1986年(S61)02月)-033page
事項について努力することが望まれる。
一 各科目の目標を正しく促え、生徒の実態に即した教材の精選と構造化を図り、より具体的な指導計画の作成に努める
(一) 指導計画の作成にあたっては)観察・実験などを重視し、1)自然を探究する能力・態度の育成2)自然の事物・現象についての基本的な科学概念の理解をし、科学的な自然観を育てるように努める。
(二) 各科目の学習内容の精選と構造化にあたっては、生徒の学習到達状況を的確に把握し、さらに、中学理科、理科1)、選択理科との関連を十分に配慮して行うように努める。
(三) 科目の履修にあたっては、幅広い選択が可能なように、多様な教育課程の類型を設けるとともに、生徒の実態に合った教科書の選択をするよう努める。
二 生徒の能力・適性等の多様化に対応ずるため、学習指導法の改善に努める
(一) 授業を展開するにあたっては、学習内容を明示し、生徒の到達目標を具体的に設定し、生徒一人一人がそれに迫ることができるように配慮する。
(二) 観察・実験を適切にとり入れるとともに、教材・教具の工夫・開発につとめ、生徒が興味をもって積極的に学習に参加するように、指導方法を改善する。
(三) 教育機器の特性を十分に把握し、その適切な活用により、授業の活性化を図る。
(四) 生徒一人一人の学習が成立するよう、指導の個別化と学習の個性化に配慮する。そのため、一斉指導の他に、個別・グループ等の学習形態をとり入れるように努める。
(五) 学習の評価にあたっては、生徒の学習活動の各場面を的確にとらえ、それらをもとにして、総合的に評価するように、その方法を研究する。
三 観察・実験にあたっては、事故の防止に十分に配慮する。
(一) 観察・実験における基本操作の技能については、生徒各自が十分に習熟するように配慮する。
(二) 野外調査・採集等の実施にあたっては、予備調査を行うなどして、事故の防止に万全の注意をはらうように努める。
(三) 有害物質等の取り扱いについては.その使用法、使用後の処理等に十分に留意する。
保健体育
保健体育では、健康の増進と体力の向上を図り、心身の調和的発達を促し明るく豊かで活力のある生活を営む態度を育成することをねらいとしている。
このため、体育では、生徒一人一人に運動に親しむ習慣を身につけさせることに重点をおき、保健では、主として集団生活における健康・安全について理解を深めさせることに重点をおいて指導することが大切である。
特に、楽しい体育及び魅力ある保健学習の具現化をめざし、創意を生かした指導の展開に努める必要がある。.
一 指導計画の改善に努める
○ 体育
(一) 総則の趣旨を生かし、学校における体育活動が有機的に関連し、調和を保つよう配慮する。
(二) 指導内容は、地域や学校の実態及び生徒の能力・適性・興味・関心等を考慮して精選する。
○ 保健
(一) 総則の趣旨を生かし、学校教育活動全体の中で保健としての特性や役割が明確になるよう配慮する。
(二) 地域や学校及び生徒の実態に即し指導内容を精選し、内容相互の系統性や関連性を明確にしながら、組織化を図るよう工夫する。
二 学習指導の改善・充実に努める
○ 体育
(一) 運動の特性や課題に応じた指導の充実に努めるとともに、生徒の能力や適性に応じた指導法を工夫し、個性や能力を伸長するよう努める。
(二) 学習意欲を高めるため、生徒の実態に即した到達目標を定めるとともに、評価の観点を具体化し、自己・相互評価を生かすよう工夫する。
○ 保健
(一) 生徒の健康に関する認識の実態を把握し、それを指導過程に十分生かすよう工夫する。
(二) 学習への興味・関心を高めるため資料や教育機器等の適切な活用に努める。