教育福島0109号(1986年(S61)02月)-036page
(一) 実験・実習は、各科目の目標・内容との関連を十分図り、適切な題材や学習形態を取り入れ、知識・技術が確実に身につくように工夫する。
(二) 実験・実習の指導を安全かつ効果的に進めるため、施設・設備を計画的に整備し、効率的に活用できるよう日常の管理を十分にする。
三 ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動を重視し、効果的な指導について工夫する
(一) 「家庭一般」においては、ホームプロジェクトの題材の選び方及び実践の方法を徹底するよう指導する。
(二) 「家庭一般」・以外の科目でも、ホームプロジェクトを実施するよう指導計画に位置づけ実践させる。
(三) 学校家庭クラブの活動については研究活動を一層重視し、校内における研究組織を確立し課題解決のため計画的に活動させるように努める。
四 女子の特性や将来の進路等を考慮して、家庭科教育が一層推進できるように努力する。
(一) 普通科等においては、「家庭一般」以外の家庭に関する科目(特に保育)が履修できるよう教育課程の編成に当たって十分配慮する。
(二) 家政科においては、学科の目標について再検討し、生徒・学校・地域の実態、社会の変化等を踏まえて適切な選択科目・コースを設けたり、新しい教育内容を取り入れるなど専門学科として特色づけるよう工夫する。
(三) 保育科においては、保母資格取得試験科目の内容との関連を図りながら、専門的な知識・技術を習得させて、保育所実習の充実に努める。
農業
農業教育の目標を十分踏まえて、実践的、体験的な農業学習を通して、人間性を豊かに育てる教育的価値を常に究めるとともに、農業教育をより魅力あるものにするため、指導法の改善を積極的に導入し、指導の効果を図るよう次のことについて努力する。
一 基本的事項の指導の徹底を図る
農業の各分野における生産や経営に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させるとともに、より発展的な教育内容及び指導法の改善に努める。
二 実験実習の充実強化を図る
農業学習に対する興味、関心、学習意欲を高めさせ、問題解決の能力を伸ばし、自己の学習能力を育てるために実際的、体験的学習の充実を図る。
(一) 生徒の学習段階に応じた教材を選定し、教材の配列を工夫する。
(二) 実験・実習と座学との関連を図る。
(三) 問題を解決する体験の機会を提供し、低学年からプロジェクト学習法を一層推進する。
三 学校農場の改善充実を図る
農業教育の学習の場として、性格や目的を明確化し、その機能を十分発揮できるよう改善に努める。
四 学校農業クラブ活動の充実強化を図る
学校農業クラブ活動を通して、生徒の自発的学習を喚起させ、農業教育を推進させる原動力として、指導の強化を図る。
五 指導力の向上を図る
専門教材、科目について、常により高い知識、技術の習得を図るため、次のような研修の推進充実を図る。
(一) 科学技術の進歩に対応しうる産業技術の研修に努める。
(二) 授業研究等の現職教育の強化推進に努める。
水産
新しい海洋秩序の下に、海洋利用の動向等により、水産業に対する新たな認識が高まりつつある。
このような背景のもとに、水産業の社会的、経済的な意義や役割を理解させるとともに、高度化、多様化しつつある水産業に対処することのできる応用力を備えた人材養成のため、次のことについて努力する。
一 基礎的・基本的事項を重視する
水産の各分野における生産に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させるため教育内容の精選集約を図る。
二 体験的学習の充実を図る
(一) 実験・実習などの体験的学習を中核として、指導の充実を図るとともに、プロジェクト学習の推進と水産クラブの組織づくりに努める。
(二) 海洋実習・乗船実習においては、季節や天候など自然の制約をうけることが多いことから、持に、綿密な計画に基づいて、事態に対応できるよう十分配慮するとともに、指導体