教育福島0114号(1986年(S61)09月)-019page
(7) 保護者との連携
1) 保護者研修会の企画・運営
2) 学年・学級懇談会の企画・運宮
3) 進路広報紙「道しるべ」の発行
4) PTA教養委員会との連携
五、実践の概要
(1) 進路指導全体計画
今まで本校においては、進路指導の計画はなく、学級指導の年間題材一覧表があるだけであった。そのため、「中学生活と進路」による授業が実施されてはいたが、学級担任によって扱う程度が違い学級差が生じたり、進級したり担任が変わったりすると、同じ内容を二度扱うことや大切な指導内容を扱わないでしまうことが生じた。また、資料の自作や互換がしにくく、テキストを読んで教えるだけの授業になり、学年・学級間の連絡・調整、段階を追っての継続的な指導を困難なものにしていた。
進路指導が全領域で組識的に行われるためにも、全体計画は必要であるから次のような観点から計画を作成した。
1) 学級指導を中心とし、進路指導に直接かかわりのある相談や情報を入れる。
2) 全体計画に題材のねらいを明記し、進路指導が適切に行われるようにする。
3) 各題材に事前・事後指導の例を取り入れ、自主活動が円滑に行われるようにし、併せて個別相談にも生かせるようにする。
4) 進路指導計画は、学級指導で扱う内容が進路選択と深く関連し合っているものであり、一体的に取り扱うことが望ましいため、学級指導年間指導計画として扱う。
(2) 学級指導の時間配当
一年では、集団生活のあり方、自己理解などに十三時間、進路学習の基礎づくりとして十時間を設定した。二年では、職業や上級学校についての学習が主になるので進路学習に十四時間を充て、三年では進路選択のため十六時間を進路学習の時間として設定した。
(3) 進路指導の展開(表4参照)
(4) 学級指導の充実
1) 指導過程の検討
学級担任は、進路指導実践の第一線教師として極めて重要な役割を担っており、進路指導の成果を左右するといっても過言ではない。進路選択能力の向上を目指す授業では、教師の説明は最小限にとどめ、生徒の自主的活動を中心にした授業にしたい。
表3 学級指導時数配当表
※ 事前指導は、授業前に生徒によって行われる情報収集・調査が主