教育福島0120号(1987年(S62)04月)-050page
ふるさと探訪
県指定重要文化財(建造物)
旧阿部家住宅(一棟)
もと福島市の西北部、大笹生安養寺の丘腹に在った農村住居を解体し、昭和五十九年に現在地に建立時の原形に復して組立てられた。ヒロマ型の「なんど」「なかのま」は土座となっており、柱はすべて新仕上げである。背面と東側面および西面の「なんど」側面を大壁で閉じ、土間には上屋柱を多数もつなどの古い手法をよく残している。
所在地 福島市上名倉字大石前地内福島市民家園内
所有者 福島市
県指定重要無形民俗文化財(芸能)
下柴の彼岸獅子
会津盆地の風流の獅子舞は、春の彼岸に行われるところがら彼岸獅子と呼ばれ、特色ある舞を伝えている。現在、この系統のものは十三組が残っているが、下柴のものは伝承が確かな上に、江戸時代後期からの文書や図絵も多数伝えており、彼岸獅子の代表的なものとして貴重である。
所在地 喜多方市関柴町下柴
所有者 下柴獅子団
県指定重要文化財(考古資料)
八幡横穴出土品(一括)
昭和五十年、いわき市教育委員会で発掘調査を実施し、多くの遺物が発見された。遺物のうち、特に注目されるのは、奈良県法隆寺の幡金具に酷似した金銅製の唐草紋を透彫した金具三点であり、ほかに銀錯鉄地鍔、金銅製太刀の残欠、桂甲小札、鉄地金銅張馬具、長鐸などで、通常の横穴で発見される副葬品には見ることのできない優秀な遺品で七世紀頃の所産と考えられる。
所在地 いわき市平字堂根町一の四
いわき市文化センター
所有者 いわき市
ふるさとの文化財