教育福島0126号(1987年(S62)11月)-049page

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美術館だより

 

拡大常設展(前期)

 

坂内青嵐の作品と資料

 

十二月五日(土)〜二十日(日)

 

会津高田町出身の日本画家・坂内青嵐(一八八一〜一九三六)は、東京美術学校で寺崎広業に学び、一九一〇年の日英博覧会で金賞、一九二五年の第六回帝展には「先覚照影」を出品して歴史画家としての評価を高めました。また、一九三三年に本県出身の日本画家たちで結成された福陽美術会の幹事長を務めるなど、本県の美術振興にも大きな業績を残しています。

当館には、坂内青嵐の関係資料が一括して収蔵されていますが、この機会に、作品と併せてこれらを御紹介いたします。

 

坂内青嵐「先覚照影」一九二五年

収蔵品紹介

 

収蔵品紹介

「庭園の少女」 村山槐多作

村山槐多は一八九六年に横浜で生まれ、幼少年時代を京都で過ごした後、一九一四年に上京しました。彼は画家・小杉未醒(放庵)の家に寄寓し、そこから日本美術院の研究所に通って洋画を学びましたが、田端の未醒宅の庭に立つ未醒の娘・百合子をモデルにして描かれたのがこの『庭園の少女』で、第一回二科展に出品されました。

槐多は、やや荒削りながらも素描に天性の素質を示し、非凡なその力量は水彩や油彩の作品中に遺憾なく発揮されています。無花果や鶏頭の繁る庭に少女がじっと立ってポーズをとる様を描いたこの作品は、奔放で自在な筆づかいや青を主調に赤を混えた色調が若々しい情感をたたえて、槐多の数少ない作品のなかでも、殊に印象深いものの一つであると言えるでしょう。

 

村山槐多「庭園の少女」紙・水彩(61.0×46.5)

美術館への年賀状

 

美術館への年賀状

 

−募集と展示のお知らせ−

 

県立美術館では、県内の小中学生から楽しい手作りの年賀状を募集します。

全部の作品を「年賀状コーナー」に展示して、子どもたちの豊かな感性と表現をお楽しみいただきます。

ぜひ、ご家族や知人、担当等の子どもたちに応募をおすすめ下さい。

 

会場 福島県立美術館

 

展示期間 昭和六十三年一月十二日から一月三十一日まで(観覧無料)

 

作品内容 県内の小中学生がハガキを利用して、版画・はり絵・イラストなどで本人が年賀状のために制作した楽しい作品一点とします。

 

しめきり 昭和六十三年一月五日まで

 

送り方 ハガキは官製でも私製でもよいが、発信人の欄に住所、名前、学年を記入し、いつも年賀状を出す方法で送るか、学校やグループでまとめて送ってもよい。

 

顕彰 賞の授与などの顕彰はありませんが、全作品を展示します。

 

送り先と問い合わせ等は左記へ

福島市森合字西養山一番地

美術館への年賀状係

電話(〇二四五)三一−五五一一

 

 

 


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