教育福島0127号(1987年(S62)12月)-025page
表2 主な指導内容
(五) 本時のねらい〈本時は十時間日〉
1) ぺープサート劇を見ながら動物の動作をしたり、「のせて」、「しゅっぱつ」等のことばが言えるようにする。
2) ぺープサート劇にでてくる動物の動きに興味をもち、教師の動きをまねて簡単な動作模倣ができるようにする。
3) お客や運転手等の役割がわかり、交代してのりもの遊びができるようにする。
4) 教師といっしょに順番を待ったり自ら「しんかんせん」に乗ってのりもの遊びができるようにする。
(六) 指導過程(表3参照)
三、反省と今後の課題
(一) 重度・重複障害児の場合、児童の関心に即した学習活動を設定するとともに、教材教具を工夫し、くりかえし好奇心をさそい、教師の適切な援助のもとに課題意識を育て、活動の積み重ねによって次第に自発的参加がみられるようになった。
(二) 子どもに親しみやすいぺープサートを使った簡単な劇をくりかえし観賞させ、そのなかで児童になじみやすいと予想されることばや動作を聞かせたり模倣させたりした結果、次の乗り物遊びの中で自然に自発語として表出されたり動作が表現されたりするようになった。
(三) 小学部の児童の場合、自発的な学習活動を大事にし、遊びや学習が発展的にすすめられるよう絶えず留意し、児童の活動への欲求を洞察しながら弾力的に計画をすすめ、学習活動をうながし強化するための教師の適切な援助やかかわり方に留意して指導することが大切である。
(四) 生活単元学習では、主題にせまるための学習活動の組織が肝要であり計画立案に際しては十分教師の創意を反映させ、一人一人に応じた学習活動を準備し、共通の課題意識のもとにすべての子どもが活動に取り組み、課題達成の成就感が得られるような適切な援助活動が必要である。