教育福島0127号(1987年(S62)12月)-058page
ふるさと探訪
県指定重要有形民俗文化財旧修験高橋家所蔵修験資料二百四十一点
旧修験高橋家は、もと福聚院といった本山派の修験で、昭和十年ごろまで修験をつとめ法印と呼ばれていた。
現在も別棟の一室にもとのまま祭壇を残し、仏像を安置している。諸用具もほぼ揃っていて、当時のこの地方の民間信仰の面影をよくとどめている。
所在地西会津町奥川大字大網木字反口一六三四所有者高橋福江
県指定史蹟及ぴ名勝旧梁川亀岡八幡宮並びに別当寺境域
伊達氏が梁川城築城の際、城の鬼門にあたる北東約一キロメートルの阿武隈川河成段丘上に造営した八幡宮である。
「伊達家文書」には、若宮八幡、弁天堂、三重塔、二王堂などの七堂と塔別当、滝本坊等六供坊などがあったと伝えられている。当時の放生池や弁天堂跡をめぐる池、三重塔跡礎石等が現存し、中世伊達家の鎮守杜景観をよく残している。所在地梁川町大字八幡字堂庭所有者八幡神社、竜宝寺ほか六名
県指定重要文化財(歴史資料)白河・石川・岩瀬・田村・安積安達六部絵図一張
この絵図は、江戸幕府が正保一年(一六四四)作成させた国絵図(正保図)が明暦大火(一六五七)で焼失したため、その後再提出させた絵図の写しである。
寛文十二年(一六七二)の安達・信夫両郡界の裁定文と裁定境界とを一記載している古絵図であるが、細部の考証により正保当時の郷村の状況を知り得る貴重な資料である。
所在地須賀川市池上町6須賀川市立博物館所有者須賀川市
ふるさとの文化財