教育福島0131号(1988年(S63)06月)-002page

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文化の窓

米の行く道塩の来る道

米の行く道塩の来る道

県立博物館企画展「江戸時代の流通路」

会期七月十六日〜九月十一日

会場 県立博物館

江戸時代は、各領主(落領・幕領)に納められた年貢米が経済の中心、基本でした。米は地元消費分を除いて、大消費地の江戸、大坂へ送られて売払われ、換金されました、、このような米の移出、換金のシステムを「廻米(かいまい)」といいます。米とならんで全国的規模で流通したのが塩です。塩は人間の生命に欠くことのできない物質で、重、要な軍事物資でもありました。江戸初期には各藩で塩の領内生産、自給の努力か行われましたが、やがて入浜式塩田生産の安価で良質な瀬戸内塩か全国に流通するようになります。

このように、江戸、大坂、西国にまでつながる広い流通圏に結びついて、江戸時代の県域の人びとは生活を営んでいたわけです。米と塩は、馬の背で、川舟で、千石船で、峠を越え、川を下り、のぼり、海を渡りました。

企画展「江戸時代の流通路」では、江戸時代の最も代表的な商品、流通物資てあった「米と塩」を中心にして、人間の動脈にも相当する「流通路」を

1)「廻米のしくみ」

2)「陸路−峠を越えて」

3)「河川交通」

4)「西・東廻り航路」

5)「塩の来た道」

の五つのテーマに分けて展示します。

絵画資料、実物・模型資料、地図、パネル、古文書などを、見やすく、わかりやすく展示する計画です。

「河岸の賑わい・「塩川町風俗図屏風」(部分)より

「河岸の賑わい・「塩川町風俗図屏風」(部分)より

「阿武隈川舟運図−福島河岸部分−」

「阿武隈川舟運図−福島河岸部分−」

大揚川舟復元模型

大揚川舟復元模型


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