教育福島0132号(1988年(S63)07月)-016page

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より高めることをねらって、次の点について実践する。

(1) 基本的学習態度や学習意志の形成状況を把握するための評価表を作成する。

(2) 生徒と教師による評価結果から問題点を洗い出す。

(3) 基本的学習態度確立のための対策を立て、実践する。

(二) 意欲を育てる授業を実現するための基本構想を立て、単元指導計画の作成に当たる。

各教科には、教科独自の特質があるので、各教科部会では、次の点について実践する。

(1) 諸調査や話し合いにより、教科における学習指導上の問題点を明らかにする。

(2) 問題解決のための対策を探る。

(3) 教材の特質と生徒の実態を考慮しながら、単元計画の中に対策を位置づける。

(4) 検証授業により検証する。

 

四、研究の実際

 

(一) 基本的学習態度の形成について

 

目標に向かって意欲的に学習を進めるためには、学習態度がよいことが前提条件となる。そのため、本校では、「三中生活ノート」(資料1)によって学習の心得等を教師、生徒共に礁認し合い、互いに望ましい学習態度の形成のため努力してきた。そして、その形成状況を確認するために、自己評価表を作成し、活用してきた。(資料2)

 

(二) 問題解決の基本構想について

 

意欲的な学習活動が展開されるためには、各教科の特質、教材の特質を踏まえた上で、生徒の実態に合った指導計画が立てられなければならない。そこで、本校では時間割の中に位置づけられた毎週固定の教科部会の外に、随時教科部会を開き、学習指導上の問題点を探りながら指導計画の改善に努めてきた。その結果、学習意欲の高揚を阻害している要因が、教師側、生徒側共に浮き彫りにされ、その問題解決の糸口を見い出すことができた。

 

(三) 意欲を育てる手だてについて

 

生徒の実態に合った単元指導計画を作成するに際して、本校では学習意欲を高揚させるための基本となる次の二点について、それぞれの手だてを記号化して位置づけることにした。

(1) 学習の仕方

A 学習形態

B 問題解決の方法

(2) 学習意志の形成

C 学習への動機づけの仕方

D 興味、関心を高める資料、教材、教具等の用い方

E たしかめの在り方

これらの具体例、指導の視点を示したのが資料3である。

 

(四) 単元指導計画作成と授業の実際

 

毎時間の授業は、単元全体の流れを見通した上での指導計画に基づいて組織されなければならない。

そこで、本校では単元指導計画の中に、意欲を育てるための手だてを、前述の二つの観点から位置づけようとした。その際、各教科とも次の点に配慮するよう心掛けた。

(1) 学習の仕方

A 学習形態については、グループ活動や個別学習の機会を、できるだけ多く設定する。

B 問題解決の方法については、作業的、課題解決的学習を多く組み入れる。

(2) 学習意志の形成

C 学習への動機づけについては特に導入段階の指導が学習意志の形成、持続のためのポイントであるので、特に工夫する。

D 資料、教材、教具については学習意志の持続、学習内容の理解と定着、応用、発展学習への動機づけとなるので、生徒の実態に合ったものを選択する。

E たしかめは、次時の学習への意欲につながるよう、教師と生徒の評価を立体的に組み合せる

資料4は、意欲化を図る手だてを組み込んだ数学の学習指導案一抜粋)である。

 

五、研究の成果と今後の課題

 

(一) 研究の成果

 

意欲を育てるための手だてを組み込

 

資料2 学習に対する自己評価表

 

 

 

 


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