教育福島0133号(1988年(S63)09月)-014page
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加し、年間活動計画に道徳教育と密接に関連するものを取り入れ、率先して奉仕活動に参加できるようにしている。
(3) 美化活動を通して、ひろい心を育てる実践
1) 一人一鉢栽培による植物愛護
第一学年あさがお、第二学年ペチュニア、第三学年サルビア、第四学年ベコニア、第五学年ゼラニウム、第六学年ダリヤを栽培している。花を育てる苦労と喜びを体験し、十月の「花の集い」に展示している
2) 学校花壇の経営による勤労精神の育成、公共物の尊重
学校園「希望の園」「友情の園」「なかよしの園」に四季に応じて草花を育てる。生物への愛情、自然愛護の態度、青操の高揚を図っている。
3) 毎日の清掃活動による愛校心の高揚
一人一人の仕事の分担を明確にし、責任を果たす態度を養うとともに、常に自分たちの住む学校をきれいにし、敬学の精神を継承して、本校の伝統の創造に努めることをねらっている。
教室、昇降口、校庭、便所と清掃場所ごとに手順と方法を明確にし、児童が活動しやすくしている。また、ごみの処理のしかたで、「燃えるごみ」「燃えないごみ」の区分けと保管場所をはっきりさせ、その必要性を自覚させたことは、用務員のおじさん、市役所清掃ごみ処理担当者に対する思いやりの心にも結び付いている。
4) 安達太良クリーン登山による郷土愛
体験的学習の一環としてこの登山を実施し、児童の連帯意識や奉仕の精神の伸長を図るとともに、郷土の自然にふれることによって気宇の雄大な児童の育成に資することを目的としている。
四年生以上の児童と職員、あだたら山の会会員の参加によって毎年八月下旬に実施し、好評を得ている。
(四) 広報活動班の取り組み
(1) 共通理解のための「道徳のしおり」の発行
学校と家庭の連携を深めることをねらいとし、「ひろいこころ」を発行している。主な内容は、学校で行う道徳教育のねらい、道徳の内容(二十八項目)をはじめとし、特に力を入れて指導する内容、学・家連携方法など、この研究を推進していく上での教科書的な役割を果たしている。
(2) 実践活動推進のための「道徳だより」の発行
学校のすべての教育活動を通して道徳的習慣、道徳的判断力、道徳的心情、道徳的態度など人間を育成するための基盤となる道徳性についての実践報告である。
この「たより」は、親子の絆を強め、それぞれの立場で「自己を見つめる」よい機会となっている。
教科、道徳、特別活動、学校行事、その他育成会、部活動等あらゆる場面が特集され、学校と家庭とが同じ動機をもって語り合える楽しさと、子どもを通しての親子対話の話題が豊富になっている。
五、研究の成果と今後の課題
全職員による本校の道徳教育の見直しから始まり、家庭における「道徳教育」の意識調査によって、本校が取り組むべき課題が何かをはっきりさせてから一年半が過ぎた現在、この時期に研究指定を受け学・家連携を絆として研究実践できたことに感謝している。
教師、児童、保護者と道徳教育に対する認識が変わり、学校区全体が活気に満ちている。人間と人間が思いやりの気持ちをもって社会生活ができるこのすばらしさと自己実現のひろい心とたくましい実践力の大切さをかみしめている。今後は、地域活動、学年活動、対外活動の活生化に努力したい。
豊かな心を育て、実践カを高める道徳教育
−道徳の時間の指導を通して−
白河市立東北中学校
一、研究副主題
道徳的実践力を深める授業の工夫
二、研究副主題設定の理由
研究主題「豊かな心を育て、実践力を高める道徳教育」−道徳の時間の指導を道して−を受け、本校生徒の実態、特性の上に立って、現在までの道徳教育について考えるとき、ともすれば生徒は、道徳的価値については理解しているが、行動面に表すこと、すなわち道徳的実践力を身につけ、具体的な道徳的行為に及ぶまでには、かなりの隔たりがあることは否めない。
また、道徳の時間の指導の上でも、できるだけ実態に即して、より道徳的価値の内面化を図るべく努力はしてきたが、深く心情に訴えるまでの展開に至ってない点も多くみられる。
道徳の授業において価値の内面化が図られたとしても、現在、生徒一人一人をとりまく環境は物質文明の波に覆われ、子どもの心の豊さが欠けている傾向があるのは、世評の論を待たない。したがって、自分の興味関心の有することには積極的であるが、労力を伴うことや、他の人のために奉仕するとか、あるいは、他の人の気持ちを考えて行動するといった状況には至っていないのが現状である。
このような実状を踏まえ、本校の教育目標並びに生徒像を目指して、まず道徳の時間の見直しをし、授業の質的充実を求め、実践・行動に移行できる生徒を育てるために、この副主題を設定した。
三、研究の見道し
研究主題、副主題に迫まるため、ど
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