教育福島0136号(1989年(H01)01月)-006page

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新年のごあいさつ

 

福島県知事 佐藤栄佐久

 

新しい年の門出にあたり、県民の皆様の御多幸をお祈り申しあげます。

 

新しい年の門出にあたり、県民の皆様の御多幸をお祈り申しあげます。

私は、昨年九月、県民の皆様の大変重みのある御支援をいただき県政を担当させていただくことになりました。

昨年は、異常気象による農作物被害など、農林水産業をとりまく環境は厳しいものがありましたが、県勢はおおむね順調な進展をみせております。これもひとえに県政に対する県民の皆様の御支援と御協力の賜と、感謝を申し上げる次第であります。

今、新しい年を迎えるにあたり、私は、技術革新や情報化、国際化の進展、高齢化の進行等、時代の流れに的確に対応しながら、知事就任の際にお約束いたしました「クリーンで公平な県政」「地域特性を活かした魅力ある地域づくりの推進」「人材立県、技術立県の確立」「バランスのとれた県政による調和ある県民社会の創造」の四つを基本姿勢として、各般の施策を積極的に展開して参る考えであります。

まず、本県の基幹産業である農林水産業につきましては、本県の気候に適した水稲新品種の開発、肉用牛等の銘柄化、さけ優良品種群の造成などを推進するほか、生産基盤の整備、経営規模の拡大など生産性の向上に一層努め、内外の厳しい環境の変化に対応できる活力ある産業への展開を図って参ります。

次に、商工業につきましては、技術立県の確立、ソフト産業の開拓、高度情報化社会への対応を図るとともに、観光レクリエーション産業、サービス産業の誘致・育成や、自然景観と調和のとれた良質なリゾート地域の整備などを推進して参ります。

さらに、これら産業経済が全県で均衡して発展するよう、高速交通網の整備促進など社会基盤の拡充を図るとともに、それぞれの地域の個性を十分に活かした地域開発を推進して参ります。

また、活力ある二十一世紀を築いていくためには、これを支える創造性豊かで健康的な人材の育成が重要でありますので、時代の要請に応じた教育体制の整備に努めるとともに、保健・医療・福祉の施策を総合的・体系的に推進し、健康で活力ある長寿社会の建設を目指して参ります。

一方で、近年は、国際化の進展や国内における地域間競争が激化する中で福島県としてのイメージアップを図って参ることが重要になっております。

私は、首都圏に近接し、広大な土地資源と豊かな自然に恵まれ、大きな可能性を秘めている本県が、真に活力と魅力ある県に発展し、ひいては、おおらかでゆとりある本県の新時代がひらかれるよう全力を傾注して参る考えでありますので、県民の皆様の一層の御支援と御協力をお願い申し上げまして、新年のごあいさっといたします。

 

 

 


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