教育福島0137号(1989年(H01)02月)-014page

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特集 2

平成元年度 学校教育指導の重点

義務・高校・養護教育課

 

幼稚園教育

 

遊びを中心とした総合的な指導を通して、幼児の健全な自立を促し、望ましい発達を助長するために、次の点に努力する。

 

一、自園の特色を生かした創意ある教育課程を編成し、教育目標の具現に努める

 

(一) 幼児の心身の発達の実状、地域や園の実態を的確に把握し、自園の課題を明確にする。

(二) 重点目標との関連を踏まえ、幼児の望ましい発達の姿や活動の在り方等について、全教師の共通理解を図る。

(三) 幼児の長期的な発達を見通した指導計画を作成し、それぞれの時期に応じて具体的なねらいや内容を設定し、環境構成をしていく。

(四) 長期の計画との関連を図りながら週や日など短期の計画を作成し、幼児の活動が毎日の生活の自然の流れの中で展開されるように努める。

(五) 日常の保育活動の反省・評価の手だてを工夫し、指導計画の改善に生かすように努める。

 

二、幼児期の発達の特性をとらえ、直接体験を充実させる指導法の工夫に努める

 

(一) 一つの遊びが多様に変化しながら展開していく中で、ねらいが総合的に達成されるように努める。

(二) 生き物や自然の素材などを通し、自然とのふれ合いや身近な環境とのかかわりを深め、知的好奇心を満足させたり、豊かな感性を育てたりするような援助・指導の在り方を工夫する。

(三) 教師の働きかけや行動などから、いつも温かく見守られ、受け入れられているという安定感を幼児にもたせ、主体生を培うように努める。

(四) 幼児の望ましい活動を誘発する環境を、人的・物的の両面から構成し、自発性を促す保育に努める。

 

三、基本的生活習慣・態度の形成に努めるとともに、安全指導の徹底を図る

 

(一) 社会生活に必要な習慣や態度の育成については、生活体験や身近な人々とのふれ合いを通して、生活の仕方やきまりなどに気づき、健康な生活が展開できるように適切な援助に努める。

(二) 常に施設設備の安全点検を行い、潜在危険の発見と除去に努める。また、家庭との連携を密にし、登降園時における事故防止に努める。

 

四、研修体制を確立し、研修内容の充実に努める

 

(一) 各園における研究課題を明確にし、組織的・計画的に研修を進めるとともに、地域ごとに共同研修体制を整え、連携を図りながら研究を推進する。

(二) 心身に障害をもつ幼児の保育の在り方について、研修を深める。

 

五、家庭や小学校との連携を密にし、小学校教育との関連を考慮した幼稚園教育を進める

 

(一) 地域の特性に応じて、保育参観や家庭訪問及び各種広報活動等を計画的に実施し、相互に幼児理解を深めることにより、幼児の望ましい発達を促すように努める。

(二) 幼稚園と小学校との交流を積極的に行うことにより、教師や幼児・児童相互の理解を深め、小学校との関連を考慮した指導が展開されるよう工夫する。

 

 

 

 

 


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