教育福島0137号(1989年(H01)02月)-018page
善・充実を図る
(一) 地域の学習環境や学習素材、児童生徒の生活経験などを生かした指導計画に改善する。
(二) 児童生徒の実態を的確に把握し、教材の精選や教材構成を工夫して、指導の重点を明確にした指導計画に改善する。
(三) 複式学級における指導計画の在り方について一層研究し、実態に即した効果的な指導ができるようにする。
二 少人数の特性に応じた教育活動や指導法を工夫し、授業の充実を図る
(一) 一人一人の積極性や社会性を育てる教育活動を計画的に進める。
(1) 一人一人の特性を生かし、役割や責任が自覚できるような集団編成や活動の在り方を工夫する。
(2) 全教育活動を通じて、表現力を高める手だてを工夫する。
(3) 個に即した学習課題や到達目標を設定したり、発問を工夫するなど、個に応ずる指導に努める。
(二) 主体的に学習を進める力を育てる指導法の改善に努める。
(1) 教科の持質に応じた学習の手順やノートのとり方、資料の活用など、学習の仕方を身につけさせる。
(2) 一人一人の児童生徒が課題を持ち見通しを立てて自ら活動していけるよう指導援助するなど主体的な活動の場を設定する。
(3) 習得の程度やつまずきの状況をとらえて補完指導するなど、基礎・基本の確かな定着を図る。
(4) 複式学級においては、次の事項に配慮して指導に当たる。
○ 直接指導と間接指導を効果的に関連づける指導過程を工夫する。
○ 間接指導においては、課題の解決、習熟、応用、自己評価などを通して「個人学習」の深化を図る。
三 教育機器や資料の積極的な活用を図る
(一) OHPやVTR等教育機器の効果的活用を図るとともに、視聴覚教材の利用、教材教具の自作を積極的に行い。学習意欲の喚起や学習経験の拡大に努める。
(二) 複式学級の指導に関する指導資料(県教委発行)の効果的な活用に努める。
(三) 教育機器や教材教具等の計画的な整備、管理に努める。
小学校
−各教科の指導の要点−
国 語
言語の教育としての立場を一層明確にするとともに、ねらいに合った有効な言語活動を組織し、表現力を高めるよう次の点に努力する。
一 国語カを養うための基礎となる言語事項の指導を充実する
(一) 文字、表記、語句等、言語に関する事項を指導計画や指導過程に明確に位置づけるとともに、計画的・継続的指導を展開する。
(二) 漢字学習を機械的な練習学習にとどめることなく、字源を考えさせたり、ゲーム的取り扱いを工夫するなど興味を持って学習させるとともに、漢字の使用能力を高める。
(三) 書写の指導に当たっては、国語科書写の立場を明確にして、硬筆・毛筆の関連を十分図った指導計画に改善するとともに、基本的技能を高めるよう指導を工夫する。
二 「表現」の指導を計画的に行い、特に文章表現カを向上させる
(一) 作文を主とする指導計画を改善・充実し、指導目標に合った作文の時数を確保する。
(二) 作品の評価を次の指導に生かしたり、作品集を作るなど、作品の評価や取り扱いを工夫し、書く意欲を高め、書く喜びを味わわせる。
三 確かな理解カを高めるため、文章を正確に読む能力を養うとともに、読書生活の充実を図る
(一) 文字言語による理解では、叙述に即して正確に文章を読み取らせるため、個の読みや、書く活動を位置づけたり、音読を重視するなど指導法を工夫する。
(二) 音声言語による理解力を養うため、視聴覚機器の活用など多様な方法を工夫し、指導の効果を高める。
(三) 読書生活を豊かにするため、教科書単元の発展としての読書の機会を充実するとともに、学校図書館の利用を促すなど、読書の楽しさを味わわせる。
四 教材研究を深め、効果的な指導法を工夫するとともに、言語環境を整え、児童の言語生活の向上を図る
(一) 主体的な学習態度を育成するため、課題や本時のねらいを板書するなどして課題意識を高めるとともに、領域や文種に応じた学習の仕方を身につけさせるよう指導を工夫する。
(二) 一単位時間においては、終末段階に、学習内容のノートヘの整理、練習学習、音読や朗読等を位置づけ、