教育福島0137号(1989年(H01)02月)-032page
象にすることが重要である。
(二) 教科書は、生徒の実態に対応する言語材料や内容であるとともに学習活動の活性化にも効果的であるかどうかの視点から選択されることが必要である。
二 指導法の改善について
(一) 英語教育の目標は、英語の基礎的な能力を養成するとともに、一国際社会の一員としての教養を培う基盤を築くことである。この意味で、英語の学習に興味・関心を失っている生徒には意欲を持たせ、意欲のある生徒はさらに引き上げるような配慮が必要である。
(二) 指導に当たっては、ことば本来の働きとしての表現力を養成するために、言語活動を一層重視し、指導計画の中に明確に位置づけることが大切である。
(三) 中学校における指導内容との関連を図るとともに、指導方法についても一貫性を保つよう配慮することが望まれる。
(四) 英語指導助手を組み入れた授業の工夫や視聴覚機器の活用を図ることにより、生徒の学習意欲を喚起し、授業をさらに活発にすることができる。各学校の実情に応じた活用方法を研究することが必要である。
(五) 指導に当たっては、生徒が成就感を味わえるよう配慮しつつ、個々人が主体的に学ぼうとする力を培うことを目指すべきである。そのために生徒一人一人の現在における学習到達状況の的確な把握、到達目標一群)の設定、それを達成する道すじ等について研究・実践を続けることが必要である。又、年間計画や指導過程の中に評価を適切に位置付け、個性の伸長を目指す指導方法の改善工夫を図る必要がある。
三 教育課程の編成について
(一) 英1)・英2)は、四技能の調和のとれた総合性を目指し、これ自体で完結するものであり、2)A〜2)Cへの準備ではないことを再確認したい。
(二) 英[と併せて選択履修している科目は2)B・2)Cに偏りがちである。2)Aの選択について検討する必要がある。
家庭
高等学校の家庭科は、一般教養としての家庭科教官と職業教育としての家庭科教育の二面性をもっているので、両面の家庭科教育が一層推進できるよう努力するとともに生徒の個性の伸長を図り学力向上に努める。
一 指導計画・指導内容・指導方法の改善に努める
(一) 指導計画は、生徒や地域の実態を踏まえ、家庭を取り巻く環境や社会の変化に対応した実践的・体験的・総合的学習が推進できるよう工夫する。
(二) 学習目標を明確にし、時代の進展に対応した指導内容を積極的に取り入れるとともに理論と実際が遊離しないように努め、合わせて指導方法の改善を図る。
(三) 学習活動の活生化を図るため教材
の精選と情意面の評価に努める。
二 実験・実習の充実に努める
(一) 実験・実習は、各科目の目標、内容との関連を図り、社会の変化等に対応し、適切な題材、学習形態を取り入れる。
(二) 施設・設備の管理に配慮し学習環境を整え安全と衛生に注意し、実験・実習が効果的に実施できるように努める。
三 ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動を重視し、効果的な指導に一層努カする。
(一) ホームプロジェクトの意義を理解させ、具体的な問題解決の学習を一層すすめる。
(二) 学校家庭クラブ活動の意義を理解させ自主的・奉仕的・研究的な実践活動を重視する。
四 進路等を考慮し、各学科の特色ある家庭科教育が推進できるようにする
(一) 普通科等においては、「家庭一般」以外の家庭に関する科目が履修できるよう努める。
(二) 家政科においては、学科の目標を再検討し、専門学科として特色づける工夫をするため新設科目の導入コース制の導入等に努める。
(三) 保育科においては、資格取得を目指し、特に「保育実習」の充実を図り、特色ある学習活動が展開できるよう努める。
五 指導カの向上に努める
授業研究等の現職教育を重視するとともに、新分野の積極的な研修に努め、指導力の向上を図る。
農業
農業教育の目標を十分に踏まえ、実践的、体験的な学習を通して、人間性を豊かに育てる教育的価値を究めるとともに、農業教育をより魅力あるものにするため、次のことについて努力する。