教育福島0138号(1989年(H01)04月)-009page

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進地の教育等を学び、識見を一層高める機会を設けています。

なお、教員の職責にふさわしい資質能力は、日々の教育実践を通して習得されるものであり、教師自身が修練を積み重ねることによって高まっていくものです。その基盤となるものが校内現職研修であり、その充実を図るよう期待しています。

 

二、研修計画策定の基本的方針

 

現職教育計画の策定にあたっては、左記のことがらを基本的方針としています。

◎ 教師自らが、豊な人間性と魅力ある人格の陶治をなし得るとともに、教育愛と使命感に裏付けられた深い専門性と優れた指導技術を習得し得る研修の機会を設けること

◎ すべての教職員が初任者研修を起点として、その後の教職員歴における一定の時点ごとに必要とされる研修の機会を設けること

◎ 関係課、教育センター、養護教育センターが所管する各種研修会が有機的関連のもとで実施するよう努めるとともに、自己研修、校内研修とも関連性を持ち得るよう研修の一貫性を図ること

 

三、教職員研修の体系

 

1 基本研修

(1)初任者研修

現職研修の第一段階として、新任教員に対し、実践的指導力と使命感を深めるとともに、幅広い知見を得させるため、初任者研修を採用時の一年間にわたって実施します。なお、養護教諭、事務職員等の新採用時に行う研修も同様の趣旨に沿って、それぞれの計画に基づいて実施します。

(2)経験者研修1)

起点としての初任者研修に引き続き、五年程度の教職経験者に対して行うもので、五年程度の経験を基盤に、学習指導や生徒指導等の力量の向上を図るとともに、社会の変化に対した教育課題等について実践的な研修を進めます。

(3)経験者研修2)

十年程度の教職経験者に対し、新たに経験者研修2)として研修を新設し、教科・生徒指導等職責遂行上必要な専門的知識・技能、及び教科経営、学年・学級経営、校務分掌のリーダーとしての力量の向上を図る研修を行います。

(4)経験者研修3)

初任者研修、経験者研修1)・2)の内容を踏まえ、経験二十年程度の実績等に留意し、専門的知識・能力等の深化、発展を図るとともに全校的視野で教育活動を推進する要として、広い視野に立った教育実践を推進する力量の向上を図るため、各種の研修会等を経験者研修3)として位置づけて行います。

2 職能研修

(1)職能研修1)

学校経営、教務に関する校務等教育活動の統括的役割について、その力量の向上を図るため、校長・教頭・教務主任等に対して、行う研修です。

(2)職能研修2)

学校の実態に応じた教育課程の編成や諸教育活動が展開されるよう、校内の教職員の役割分担、協力体制を築くため、個々の教職員の職責・職能に応じた教育活動に関する研修を職能研修2)として組織的な研修を行います。

3 専門研修

(1)専門研修1)

専門研修は、基本研修の基盤の上に、職責遂行上必要な専門的知識・技能等を習得するための研修ですが、そのうち専門研修1)は教育課程の改善の理解等、学校教育の基盤となることがらに関する研修を行います。当面、平成四年度から段階的に行われる新しい学習指導要領の全面実施に対し、学習指導要領趣旨徹底講習会等を中心に構成して実施します。

(2)専門研修2)

専門研修2)は、職責遂行上必要な専門的知識・技能等を習得し、指導力の向上を図るため、教育実践を土台とした各種の研修等を行うものです。また、社会の変化に対応した教育活動の実践に資するため、各種の

研究会等を充実させ、個々の教員の教育課題の解決を図るなど、多様な研修を設定しています。

(3)専門研修3)

専門研修3)は、教科の指導力の深化や専門的な研究のほか、全校的視野あるいは経営的視点で学校教育の充実を図るために設けた研修です。特に、学校教育の指導的立場にある教員の力量の向上を図るものであり、研究成果の発表等を通して各学校の教育活動の充実に資するものです。

4 特別研修

特別研修は、教員を大学・大学院、文部省主催の研修や各種教育機関、及び企業等の社会の第一線での研究・開発等の機関、あるいは海外に派遣して行う研修です。

5 校内現職研修

教員の資質能力は、日々の教育実践を通して習得されるものであり、教師自らが修練を積み重ねることによって高まっていくものです。そのため、各学校においては、校内における現職研修を計画的・実践的に行う必要があります。

なお、校内現職研修の実施にあたっては、各学校の教育目標を十分踏まえるとともに、地域や児童生徒の実態等を考慮しつつ、組織的に実施し、十分な評価を行う必要があります。

6 研究

 

 

 


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